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リネンや麻を織る日々をつづっています。
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リネン日記
生地の耳
2011年02月15日
シャトルで織ると生地の綺麗な耳が出来ます。リネンの場合には、通常耳糸は、同じ番手くらいの綿糸の双糸を使います。生地の場合に綿の耳糸を使うときの品質表示というのは、耳の部分以外の生地本体の品質表示でよいことになっているので、リネン100%の表記が可能なのです。

洋服の場合でも同じです。縫製の糸にポリエステルや綿などの糸を使用するのが普通ですが、洋服の混率表示も、生地の混率を表記するということになっていて、縫製でポリエステル糸を使用してもリネン100%の洋服と謳うことが可能なのです。

さてさて、なぜ、耳があるのかです。どうして耳までリネン100%にしないのか。耳の部分の縦糸がよく切れて織機が止まってしまったりしてしまって、強くて伸縮性のある綿の双糸などをしっかりと入れてあげて、巻取りがしっかりできるようにしてあげるのが良いのです。

林与のキッチンタオルですが、無理して耳までリネン100%だったりするのです。これは、糸のテンション管理だけでも非常に気を使っているのですが、端は2本通しにしたりして、綺麗に織れるように工夫してあります。織る林与がそこまで気にしていても、お使いになられる方にとってはどうでもよいことかもしれません。耳まで使うのが日本の着物の世界ですので、日本で織られたシャトル織物というのは耳まで綺麗なものというのが多いのです。