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リネンや麻を織る日々をつづっています。
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リネン日記
リネン40番手
2011年02月17日
今日は、キッチンタオルを織るシャトル織機が2台動き始めました。在庫が切れておりましてご迷惑おかけしています。キッチンタオルHDの64cm幅と36cm幅のタイプの両方が動き始めました。急いで仕事をしているつもりでも時間の経つのは非常に早いもので、1週間がほんとすぐに経ってしまいます。

今日は、リネンの40番手についてのお話をしますと、私が一番最初に整経をしたのが、本麻は100番手、リネンでは40番手だったのです。そのリネンは、ハードマンズ社の糸でした。正式には、L40/44と表記されており、生成だと40番手のローブが、ローブの状態で晒しになり、減量して44番手相当になっているというものです。糸を見たときに、真っ白なスノーホワイトで、今のリネンにあるようなオフホワイトとは異なります。

塩素系の晒が施されていた本晒のものと思います。当時糸を染めていた染工場さんには、このような晒の糸を送り染めてもらうことも多かったのですが、日本というのは水が良いこともあって、染色や加工技術は日本の技術水準は高いので、ブリーチトゥと呼ばれる晒された状態の糸を買うよりも、生成の糸を日本で本晒してカセ糊付けしたもののほうが織り上げた時の品質が高かったように思います。染色工場さんも、より安定した染をするためには白を染めるよりも生成を晒して染めるほうが色ブレが少ないといっておられました。

17年ほど前のハードマンズ社のリネンL40/44の糸は、白いことは白かったのですが、色を抜いた漂白の白というよりもペンキを塗ったような白に見えていた気がします。私もはじめの頃だったので晒というのは白い色をつけるのだと思っていました。当時は、なぜ白い糸があるのに、わざわざ、生成の糸を晒して白くするのか分かりませんでしたが、それにも意味があるのです。アパレルブランドによっては、生成の糸に色がついているのに、わざわざ、生成の糸を晒して生成に似た色に染色をするのももったいない話に思ったのですが、それにも意味があります。

シーツなどに使うリネンというのは大体40番手くらいが多く、キッチン周りなどに使われるのも大体25番手から40番手くらいが多いかと思います。アパレルにおいても40番手というのは万能選手なのです。メンズの中厚のシャツ地、ジャケット地などに使われたり、ワンピースに使われたりすることも良くあります。一般には、フォームファブリックとしては繊細なものに、服地としては、ちょっとカジュアルなしっかり目のものに使われるのが40番手クラスです。