2011年03月01日
今日はシャトル織機でタオルハンカチを織って作ってみました。生地はシャトル織りで平織です。大きさは厚い分、普通のハンカチよりも小さく、折りたたんでポケットに放り込んでおくようなタイプです。ビンテージアイリッシュリネンハンカチと同柄をあしらい、予定では20色柄ほど出来上がる予定です。
こちらは、こちらのサイトで近々販売を開始いたします。生機と製品の両方で出せば、木畠をお買い上げいただけるとご自身で、上下を三織にしていただくだけで、タオルハンカチを作っていたけるかと思います。リネンのものとしましては、林与のシャトル織で謳えるだけのものではあると思います。
先日、キッチンタオル生機をハンドメイドされるときのミシンの糸に関してのご質問がありました。林与では、工業用ミシンの本縫ミシンを使っています。糸は、綿の60番ミシン糸です。通常の60番手の糸を3子にZ撚してある普通のミシン糸です。天然にこだわるために綿の糸を使っただけで、それは、ポリエステルの糸のほうが強度は増すと思います。番手も、50番手や30番手でも大丈夫だと思います。
みなさんが、縫い糸にもこだわってくださっており、リネン糸が縫い糸として使えないかというお話はいろいろな方からご相談を受けているのですが、ミシンを使うときにリネン糸は非常に難しいと思います。まずはフシがあること、そして強度の面です。ミシン糸というのは、通常の単糸や双糸と比べると非常に強く作ってあります。
ミシン糸の話になりましたので手芸などに使われます。アイリッシュリネンコードについても触れておきたいと思います。今も、アイリッシュリネンコードを作るメーカーさんはイギリスに現在も結構たくさんありまして、元糸に強い撚りを掛けたものを束ね合わせて逆撚りを掛けるかたちで、綱のようなイメージの糸が出来上がります。これを蜜蝋で固めて出来上がりです。よく、毛糸玉のような形でラッピングされて売られているのを見かけます。
アイリッシュリネンの紡績工場がなくなった後も、糸加工や織工場が残り続けるというのは、材料の代替がなんとかできたからだと思います。オイルショック後というのは、北アイルランドだけでなく、イタリアの名門のリネン紡績にも危機が訪れ、オイルショック後の世界的にものが売れない時代が、ヨーロッパのリネン紡績産業に与えたダメージは大きすぎたといえます。