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リネンや麻を織る日々をつづっています。
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リネン日記
ゴミゼロ
2011年05月30日
今日は朝7時半から自治会のゴミ拾いに参加しました。村の周辺のゴミを拾うのですが梅雨の雨というより台風の雨の影響が出ているようです。30分ほどで拾ったゴミは少しでした。普段から田んぼの畦などの大き目のゴミなどは農家の方が拾ってくださっているようです。

会社に戻ってから探し物です。展示会で会社を留守にしているときに荷物が届いたようで会社の中を探しました。午後からはアパレルさんの服を100着くらいの出荷です。ネットの生地屋さんからは注文を先週いただいたので追加での生産の準備に入ります。

京都のお店からもプリントで上がってきたリネンが届きまして、これを加工工場へ持ち込んで仕上げを掛けます。新たなジャンルへの挑戦です。こういうのがうまくいくと、近江上布柄をリネンにプリントするようなことも可能になってくるのではないかと思います。

今の時期というのは来年に向けて、当たりを見るための試作品を作るのには一番よい時期なのです。7月くらいまでに試作品を仕上げて8月までに店頭に並べてお客様の評判を聞いてみたり、小ロット生産で製品を作って製品を実売しお客様のフィードバックをもとに、来年に向けての企画を練るという方法で手ごたえを確かめていただくのです。

林与自身も、麻生地に関しては、どの生地を皆さんが探して織られたりどんなカラーが売れやすいという情報は展示会やサイトでの販売で他社さまよりも調査は進んでおりますので、それ一辺倒のものづくりをするわけではありませんが、商品構成の中でトレンド的に挿し色としてものづくりに生かしていくことも多いのです。

林与がサイトで販売しています生成のストール生地やビッグチェックなどはアパレル向けのハイグレードなリネンを使用しておりますが、その半端な糸を有効に活用するためにロットの半端でできてしまった数キロの糸を使用して作るので一回に作れる数量は100m程度だったりします。アパレルの厳しいロットの均一性を守るために、その裏では大量のロスが生じてしまうので、そんなロスを活用して生み出されるのが林与サイトで販売している一部の生機アイテムだったりいたします。

大おばあさんと呼んでいた曾おばあさんは、手績みの糸でもないのに、数十センチの半端の糸を継ぎ足して長い糸にするのを時間のあるときには部屋でしておりました。ものを大事にするという気持ち云々ではなく、それが当たり前だった時代に育ち、捨てるものというのがほとんどなかった時代です。ゴミにしましても各家でお風呂を炊くことに最後は使われ今の時代と比べると何倍も上手にすべてが活用されていました。

今の時代のリサイクル的な概念は、逆にゴミを大量に生み出すノンエコな発想が多いようです。リサイクル法によって逆に物の価値が完全になくなり、日本では使えるテレビや自転車が回収される時代です。これがものづくりに反映され数年で使えなくなるようなものばかりしかこれからは作られなくなってしまいます。今は国を挙げてリサイクルがビジネスとしての方向に動いてしまっていますので、エコロジーというよりはエコノミーでしかないと思えるようなエコばかりが目立ちます。

コピー機で新しい紙が一回の会議のために一人分何十枚と刷られ、使える自転車やテレビがゴミのように捨てられる時代となってしまっては、昔のような糸を継ぎ足して残しておくということが微力すぎることとは思いますが、まずはエコに関しての本質を考えないと駄目だろうなあと思います。