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リネンや麻を織る日々をつづっています。
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リネン日記
草津キャンパス
2011年07月27日
今日は午前中、立命館大学の草津キャンパスに初めてお邪魔しました。もともと、立命館大学というのは京都の衣笠と呼ばれる金閣寺に近い場所にあるのですが、衣笠キャンパスも場所が手狭になったということで、滋賀県の草津エリアに進出です。草津の丘陵地帯周辺には県外の大学がたくさん集まっており学研都市を形成しています。

大学の中に入ると新しいキャンパスらしく非常に綺麗です。学生が勉強している姿が目に入り皆さん静か目な感じがしました。今日は大学の先生とのお約束で滋賀県をプロモートするような構想を考えられているとのことで、何かご協力させていただけることも生まれてくるかもしれません。

午後からは東京からのお客様で来期の企画をということでお越しくださいました。新商品の開発などもどうしても費用が大きく掛かってきます。林与の着物の技術をベースとした産地志向の贅沢な世界でベストベストの組み合わせだと、材料だけで簡単に想定価格の何倍の世界ですので限界を常に感じるものです。

林与が一般的に高いといわれる今の時代のカシミヤですらリネンや本麻と比べ実質重量が軽いこともあり、また、比較的簡単に手に入るので手ごろに感じるのは違和感を感じられるかもしれませんが、リネンをよくご存知の皆さんや昔の日本の麻の世界をご存知の方ならその意味はお分かりかと思うところです。

1着分の生地がとことんの価値があっても良いというの日本の伝統産業が持つ究極の世界なのかもしれません。プルミエールビジョンでも、世界の10種類の布に日本の伝統の布が3種類ピックアップされ展示されるそうです。日本の織物の伝統の技術が世界でどれほど伝統を持ち期待されているかというところだと思います。

着物の布がアパレルに使えるかというと使うのは難しいのです。それでも、世界の人々に大きな共感を与えるだけの重みがそこに存在し、布に掛ける意気込みのようなものを世界に情報発信するに十分足りるのです。効率化とか、技術革新とかいうチープな世界ではない、ものづくりする人間が本質を求めるところ、それが世界の舞台で評価されるのだと思います。