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リネンや麻を織る日々をつづっています。
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リネン日記
多賀大社
2011年08月01日
昨日は書き忘れたのですが、犬上川の手前で多賀大社にも立ち寄りました。もうすぐ、万灯祭ということで、その準備に関係者の皆さんが追われておりました。境内では、蝉の鳴く声がけたたましく、神社の中を流れる小川にも、小魚が宿っています。日本の変わらない夏を感じ安心しました。

観光やビジネスでなく本質が機能しているというのは、なかなか評価されにくいのでしょうが長く引き継がれる秘訣だと思います。地元行事が、お客さんの飽きに左右されるようなスタイルにしてしまうと、継続は難しく、地元行事は支える人たちの気持ち的な部分から成り立つべきだと思います。それがなくなれば別に続ける必要すらないと思います。

日本には、世界的に有名なブランドが注目するようなものづくりがたくさんあるのに、日本国内でそれを評価する目を養わないと取り戻すことのできない世界になってしまいます。一方、伝統的な産品というのが今のライフスタイルに合うのかというと、普段、着物を着ている人がたくさん居るのか?今のマンションに仏壇が置けるのか?日頃の生活で焼き物を活用できているのかなど、伝統工芸というものの需要に関して陰りがありますが、海外からはその商品云々ではなく日本文化への憧れやそこにある哲学的なものへの憧れで、似たものはいくらでも手に入るとしても本物を求めたいとされる方も多いものです。

今回8月6日7日の米原で行われます長栄座のイベントでは林与の近江上布を始めて滋賀県内でごらんいただける機会になります。昔の日本人のものづくりを見ていただく良い機会ではないかと思います。日本の麻の世界の価値観がそこには詰まっています。ロビーでの展示というのもはじめての試みですので、どこまで小さなブースを形にできるのかは会場で準備してみないと分からないところが多いです。

今日の夕方は秋の風が吹いているかのような涼しさを感じました。8月に入ったばかりなのに少し変ですが、晴れているのに暑くもなく過ごしやすい一日です。