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リネンや麻を織る日々をつづっています。
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リネン日記
暑さ寒さ
2011年09月23日
暑さ寒さも彼岸まで、という諺がありますが、今日は涼しい一日になりました。朝から秋晴れらしい透き通った空気を感じることができ、この感じというのは秋の紅葉を連想させます。夕方車で走っていると西の空は虹色に染まる夕暮れで、良いものを見たなあと思えました。太陽が昇るときと太陽が沈むときの違いって、空気そのものが違うのでしょうか、見え方がまったく違います。

今、冬によさそうなリネンに挑戦をしています。それが本当に冬に良いのかというのは出来上がってみないと分かりませんが、思い切った規格のリネンでよいものに仕上がると思っています。通常のリネンの2倍くらいの厚さのものが出来上がる予定で、織れたら面白いものです。

以前のリネンを分析したときに、糸自体の太さがそれほど細くないとう結論に達したことがありました。あの綺麗さというのは、糸の細さからくるのではなく、糸の均一性から来るものだと思うことも多いのです。均一な糸というのは織り上がりが綺麗で素敵です。昔のリネンの在庫のものは均一な感じがすごくするのですが、今のリネン糸というのはどこのメーカーのものでもスラブ感があります。

でも、リネンって見られる方によってほんと価値基準が違いますので、スラブを許容だとされるかたも多いし、スラブが少ない均一な良い糸を使って良いものができたと思っても、その後の縫製の技術の問題で、逆にスラブが多いもののほうがクレームが少ないことも多かったりします。百貨店の店頭向けなどはリネンは無地が多いのもスラブの問題が多く絡んでいます。ネップやフシの問題で昔はよくあったピンヘッドやハウンズトゥースのようなトラッドな高級な白黒の柄に使えるようなリネンというのは少ないのです。