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リネンや麻を織る日々をつづっています。
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リネン日記
作柄
2011年12月07日
今日は、朝一番で奈良からリネンハウスさんがお越しくださいました。地元の加工工場さんとリネンツアーに行かれたときに弊社のことをお聞きになられたということで、私自身もリネンツアーは帝国繊維さんから情報をいただいていただけに、お話をお聞きできまして無理しても行っとけばよかったかなあと。けど、フラックスはツアーのタイミングにあわせてはくれませんので、いつリネンの花を見に行くかというのはホント難しいなあと思います。

今年の草は、通常1m以上になるはずが、60cm程度でしかなかったというようなお話で、各方面からうわさに聞いているとおりの作柄の悪さなのかなあと思ったりいたします。フランドル地方の繊維を取る品種の場合、フラックスシードを取るタイプとは違って、花が散りやすいのは宿命なのかもしれません。

今年の冬に手に入るリネンの糸が心配なのですが、10月のインターテキスタイルでは繊維自体は良いというような紡績会社の話もきいてはおりますので、ヨーロッパの長雨で作柄が悲惨だった数年前の再来にならなければと思うところです。リネンが工業製品でなく農作物だなあとおもうのは作柄の悪い年にです。

糸なんかにしましても糸そのものよりも糸を作っておられる方や扱われている方の心意気みたいなものが大事だったりするのを感じます。ワンランク下であっても、意気込みがあれば、数年でその優位性が逆転するというのはどの産業にでもいえることです。技術依存な産業というのは、10年程度で技術移転が行われ、意欲のある場所にものづくりが動いていくものです。麻織というのも、なんとか産地に残せていけたらなあと意欲だけで続いています。