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リネンや麻を織る日々をつづっています。
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リネン日記
手仕事の力
2012年01月05日
手仕事の力ってすごいなあと思うことがあります。機械化されたものが汎用的なものしかできないという限界があるのに対して、人が手がけると作るのが難しいものをなんとか形にしようとして動くので、ほかではできないものが生まれてきます。

これは、布という範囲にとどまらず、糸にしてもそうです。機械に任せておくだけでは、通常の番手しかできませんが、人がそこに介在することで細い番手が可能になり、また、その細い糸を扱うために何倍もの労力を入れて織ることができるようになるのです。

また、難度の高い生地などは縫製の力が大事です。ほかにないよいものというのは無理をして作っているので、逆に、いくら手をかけても難が増えることが多いのです。それをカバーするだけのものづくりの力があると、ほかにはできないよいものができてきます。布をいくら限界まで挑戦してつくっても、縫製の力がないとよいものに仕上がらないことも多いのです。

量産のものに関しては、今は日本国内よりも海外のほうが縫製の基準が高くなってきているように思います。縫製が海外に行ってしまうとその材料調達も海外に移るのが自然の流れです。自動車や家電などのアセンブル部分が国内に残っていることにより、それに対しての部品調達を行う産業が国内に残りえるのです。