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リネンや麻を織る日々をつづっています。
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2014年3月
リネン日記:22
2014年03月28日
今日はストールの切り房つくり。こういう仕事でも出来る人と出来ない人の差というのは大きく、できる人にとってはなんでもない、ほかの仕事の合間にするような仕事で、出来ない人にとってはすごく難しい仕事。

今日はテキスタイルマルシェで帰ってきた反物の紙包みをみて、どれもパンクして反物が顔を覗いているのでびっくり。大きな面を作るために紙と紙を張り合わせてある接着の幅が以前のものと比べると半分以下で、そこが剥がれてパンク。前回はかなり無理して高品位なタイプを作ってくれたのだろう。糸入りの紙で、ほんとしっかりとしていた。

アイリッシュリネンハンカチ用の箱が届いた。存在感かつ高級感のある箱なので、アイリッシュリネンハンカチを記念用に買っていただく方には、保管する楽しみもあろうかと思う。ファンド終了後に作ったビンテージ柄のタイプを母の日に向けて限定で販売させていただきたいが、縫製はパンク状態ではないだろうか、ちょっと心配。
2014年03月27日
今日は朝から出荷関係で追われていて、夕方までに間にあうかの状態。途中、岡山から飛び入りで以前ジャパンクリエーションでお会いしたお客様でしたが、せっかく岡山から来ていただいたのに時間がなく30分お話させていただくだけになり、申し訳のないことでした。

毎年、3月末といえば落ち着いて桜がいつ咲くのかという話をする時期なのですが、納期が遅れてしまっているものがたくさん合ってそれどころではない話です。普段から何倍もの仕事をこなしているものの一つ一つが麻のガチに近いものづくりなためにちょっと難しい。その昔ながらのガチなものが売れるかというとそうたくさん量は売れないので、小ロット生産でキリキリ舞。普通のものの3倍5倍も時間がかかってしまうような、新しい

阪急のイベントで、始めてお目にかかるお客様ともお話をして、いわれるのが麻の変わった物、良い物がないのよ、ということ。いろいろなお店を捜されての結論で、よいものに出会える場所というのも限られているようで、弊社がお取引いただいているお店のお名前が挙がることが多かったです。

阪急のイベントで、よかったなあと思うのは、本麻の素材を探していて下さるお客様数人にお出会いできたことです。業者さん向けの展示会などでは値段も高すぎるのか、間を介しては流れていき難い素材の一つで、特別なブランドさまやお店向けだけにしか流れていないものなのですが、一般の方でそういうものの良さを実感下さって求めて下さるのは、生み出してからも何十年も続けているシリーズだけに続けていてよかったなあと思える瞬間です。

本麻手もみ100番手の先染の柄物というのは、在庫にも残っていることは稀なのです。作ろうとするとお金が掛かりすぎて体力が必要。この春は時間ができたらチェック柄を手がけてみようかと思います。
2014年03月26日
今日は午前中ファンドの経理関係の説明会。担当の方がこの4月で替わられるということで、私の小さな会社の中以上に外の世界というものは変わり行くものだというのを感じます。午後からは、知的財産に関する案件で京都から弁護士の先生がお越し下さいました。間を取り持って滋賀県の発明協会の担当くださった方もこの年度末で退任ということだそうです。

今日の弁護士の先生のお話だと、ファッションの業界では大手企業が商標を取って守るようなケース以外、模倣を防ぐ手段というものはモラルハザード以外に防ぐものはほとんどないということをおっしゃっておられました。学生でいうとカンニングして点を稼ぐような褒められたものじゃない仕事のスタイルのほうが元気とうのが繊維業界ではよくある話。

先日のヨーロッパテキスタイル展では、非常にクリエイティブな布を展示している企業があって、国内のファッション業界にありがちな、夢のない価格、納期、品質みたいな部分だけで一年が過ぎてゆくという味気無さよりも、クリエーション的なテキスタイルが国内でも実際に採用されてもいいように思うのです。

そういうのは一般に学生の遊びといわれることが多いですが、実際に商売としてある程度成り立ってもおかしくないのですが、日本ではそういうの安定的に存在することが難しいものです。個人の方にはファンが居られるはずなのですが、少量で高価なものというのは成り立ちにくいものです。


2014年03月25日
近江上布柄の展開の件に関して、神谷町のオランダヒルズ最上階24階の一室でデザインの専門家の先生に相談。林与が相談を受けてもらうにはもったいないくらいのシチュエーションでしたが、価値というものは自分自身で生み出す部分が大きいというのを感じる。

そのあと東京国際フォーラムへ、ヨーロッパテキスタイル展が開催されていて、JETROアドバイザーの武藤さんに案内してもらって会場の展示を拝見する。春夏展ということで、リネンがたくさん出ているのかと想像していたが、リネン100%ものもを見かけることは難しい。複合的な請った物が時折存在する。

通常のテキスタイル展とは違って、一つのブースにハンガーを何千本という形で持ち込んでいる。また、言葉で説明をしなくてもハンガーでビジネスが成り立つという形。これから林与がイタリアやフランスなどの言葉の通じ難い地域に出て行くときに見習うべきことは多い。

展示会場の外、昔から顔なじみの滋賀県出身の方が居られて、今日は滋賀県に帰るということで一緒に新幹線に乗って帰る。近江上布のハギレを以前に見ていただいたものと思っていたが、始めて見られたということで、吸い込まれておられ一枚づつ丁寧に確認され、これは滋賀県だけでなく日本の国の宝物であるということを言って下さる。一生を生地の世界で動かれている方ながらも、見られたこともなく、また、そう感じてもらえるだけのものであるとは思う。分からない人が見ればただのゴミ、そこが人という要素が絡んで価値がピンキリな面白いところ。

布を評価する人の言葉を聞いてその人の人としての価値観が分かる。布にしても哲学なのであろうと思う部分である。
2014年03月24日
今日は、織らないといけない仕事があるのだが、糊付けに出して行方不明になった糸を捜したり、請求書を作ったり、出荷に追われて検反を行ったり、銀行に行ったり、とりあえずいろいろなことも仕事。

テキスタイルマルシェの次回の案内が届きました。場所は、阪急うめだ本店10Fのパークワン広場、6月4日から9日の6日間。リネンにとっては丁度よいタイミングなので、今回は持ち込む布を、リネン100%と本麻に絞って持ち込みたいなあと思います。カット済みの生地も増やせればと思いますので、ぜひ、みに来てくださいね。
2014年03月23日
今日は帰国して仕事再開です。ベトナムは雨続きだったけど、今日は快晴の一日。

明後日は東京で近江上布柄の案件で先生とお会いする予定で、JETROアドバイザーの武藤氏にご紹介をいただいた東京国際フォーラムでの展示会も見させていただく予定。

応援ファンドの説明会も明日あるということで、布の現場におりながらも、布を作るだけが仕事ではなく、新たな試みも楽しみにしている部分なども多いのですが、遅れている仕事もたくさん抱える中で、どれもを限られた時間でこなしていかないとならず。

今日は夕方海外出荷。何百枚のストールの月末納期の案件も今日加工の仕上がり予定で、製品にしての納品も月末。キッチンクロスの案件。別件のストールの織も月末まで。帯の案件も月末までに。とりあえず、ひとつづつ前に進めよう。
2014年03月21日
ベトナムではホテルでゆっくりと過ごしたので、いつもよりも良い物を食べて休息をとることができました。帰国すると納期の案件が待っており、出発前にも努力をしたのですが、たくさんの仕事をやり残しての出発となり、お客様には大変申し訳のないところです。

ベトナム滞在中にも日本とは電話でやり取りをしておりましたが、いろいろな方が林与との新たな取り組みを考えて下さっており、新しい経験がいろいろとできること楽しみにしています。もうすぐ4月で例年なら本生産が終了して少し落ち着くころになるのですが、今年はいろいろな段取りを組んでいくことで忙しい春になりそうです。

2014年03月19日
ベトナムのホテルにラウンジがあって、そこにはプールやトレーニングジムが併設されている。使っている人は少ないが、欧米人がルームランナーでトレーニング。これが本当に理想の世界なのだろうかと思うと、なんでこんなにホテルの中の小さな世界で運動みたいな。

林与的には、優雅にフィットネスのような生活よりは、工場の中で力仕事したりしているほうが、頭も使うし物もできて現実的でよいんじゃないかと思う。毎日追われているが、自分の人生というのは非常に充実しているのを感じる。

自分が作ったものを使った方が評価して下さるのは本当にうれしいことで、普通に見える麻布でも最初はなかったところから始まっている。テキスタイルマルシェでもお話したことの一つに、人生の中には決断を迫られるような状況があって、ピンチであるように思ってもそれを乗り越えたときには次のステージに進める。

どんどんと失敗も経験してそれを乗り越えていく必要があろうかと思う。失敗して恥ずかしいとかは仕事できない職人のレベル。常に自分の実力以上のことに挑戦するのだから、失敗することのほうが多いのは当たり前。そんな中から新しいものが生まれてくるのが楽しい。
2014年03月18日
テキスタイルマルシェが終わって、今日から繊維組合の皆さんと一緒にベトナム。インドに行ったときにも感じたのが、インドのほうが縫製の現場においても日本よりも確かな技術を持っている人が多いということ。それは量産する前の手で一着づつ作る世界があるから。

日本のアパレルにおいても流れ作業方式になると、一人ひとりの技術というものは低くても安定していることが大事で、特別上手な人がいてもサンプルと本生産が同じでないとならないので、また、本生産の個体差というものがあってはならないので、上手な人というのも邪魔だったりする。品質を下げて価格も下げて量をこなすことで、規模の経済が働き、損益分岐点をクリアでき、競争に生き残るという方法。海外生産型がビジネスとしては一番強い形だろうといえる。

ベトナムでもまだ一着洋服をつくれる人が残っているというのは、本当の国力だと思う。量産型のアパレルに転向した中国ではもう一着洋服を自分で造れる人というのは少ない。お金儲けに傾くと技術はどんどんと低下していく、ものづくりはどんどんと薄れていくものだ。
2014年03月17日
今日はテキスタイルマルシェ最終日、月曜日ということでお客様の流れは少しゆっくり、出展者同士で織物のことに関していろいろと情報交換などをするのも異なる専門の繊維のものが集まっているこのような会では有意義なこと。一週間のキャンプ生活をともにするような仲間意識と似たものがある。

今日は午後5時まで、あまりたくさんのお客様とお話しすることができないと思いながらも、つい話しはじめると1時間を越えているということも多い。本麻のチェック柄をご覧になられてこれを捜していたのよとおっしゃって下さるが、本麻のチェック柄はガチなものなので、作るのが大変だから世の中にそれほど出回っていないのだろうと思う。この方が昔手に入れられたというチェック柄も弊社がおつくりしている可能性は非常に高い。

また、今日は香港からの旅行会社の社長さんがゴールデンアイリッシュリネンの布を気に入って下さり話が盛り上がる。今度のマルシェに出ることになるなら、この布でつくったジャケットを持っていこうと思いました。
2014年03月16日
今日も朝キッチンクロスL25HDのハギレをそのまま縫製したテキスタイルマルシェバージョンをたくさんの方が買ってくださいました。よいリネンの風合いの真っ赤なビンテージアイリッシュリネンは完売。ダブルガーゼブランケット、インディゴリネン、リネン厚地、近江上布長柄など、ここ数年面白いだろうなと思ってつくったものは注目いただいて残り少なく。

リネン日記を読んでいただいております皆さんが今日も来てくださいました。布好きのかたというのはおしゃれな皆さんが多いのは当たり前なのか。始めてお会いする皆様ばかりなのですが、1時間以上お話させていただいたかたが多かったです。

イギリスから出張でこられたビジネスマンのかたが、お母様に生地をお土産に買おうとされて、日本の布ということだとリネンよりもシルクがよいのではないかと宮真さんのシルクをお勧めしたのですが、お手ごろ価格ではありながらも日本の物価が高いのを嘆いておられました。その気持ち作っている側のものもよくわかります。日本人でも日本製は贅沢なものになりつつあります。

午後からはミルツルさんご夫妻が様子を見に来てくだいました。林与の布を見るために神戸からお越しくださったり、近くから自転車で駆けつけて下さったり、普段、ネットで応援下さっている皆様とお会いできてお話できて楽しかったです。
2014年03月15日
今日はテキスタイルマルシェ4日目。いつもネットをご覧くださっている兵庫県にお住まいの方がお越し下さり、興味深いお話。その方が子供の頃にお父様が地元の会合で、桐箱に入った近江上布のハンカチを貰ってこられ、綺麗だなあと子供心に思ったという思い出を教えて下さいました。

桐箱に入れた近江上布ハンカチというのは、組合、商工会、金融機関の会合などの記念品として特別にご用意させていただくために、昭和の中頃に林与が始めたもので、たぶん、それは林与の近江上布だろうなあとお話をお聞きして嬉しかったのです。

手織りの近江上布ハンカチは、もう残り少なくなってしまいましたが、手にしていただいた皆様のお記憶の中には残っていて、ものづくりの価値というのはものそのものじゃなく、ほかの思い出とも連動して作られるものなのだろうと思います。この方の場合は、小さなころのお父様が貰ってこられて御見せになられた思い出や彦根に住んで居られたこととも重なって、よいイメージを持っていただいている。

私自身もそのお話をお聞きして、自分が子供の頃に、近江上布絣柄のハンカチを、母親が私が使うように用意しても、使うのが普通のハンカチと違うので恥ずかしかったのを覚えていたりで、近江上布ハンカチに関してちょっとトラウマの思い出が蘇ってきました。私もものづくりをする立場となって、一番くらいにその特別な価値の世界を守りたいなあと考えています。
2014年03月14日
今日は、朝、大津のパスポートセンターでパスポートを受領してからで、日ごろ弊社の生地を使ってよく知っていただいている長浜の布工房Denさんの尾崎さんにヘルプしてもらいました。お客様は全体的に少な目な流れで、麻好きのお客様と比較的じっくりとお話させていただけました。

出展者の皆さんも、麻以外の他の素材の得意なテキスタイルメーカーさんなのですが、なぜか、麻にはみなさま興味深々で、麻のこと、リネンのことをいろいろと尋ねて下さいます。麻の話というのは生地が良いとか悪いとかじゃなく、麻は丈夫な素材なのでキッチンクロスにしても嫁入り道具で代々引き継がれていく歴史的な要素があったりと歴史的な語りの部分が面白いのです。

あと、織るのが難しかったりとか、原料の作柄の良し悪しでワインでいうと風味が違うみたいなところもあって、一つ一つの生地を自分の眼でご確認いただいて好みの感じのものを買っていただくのもテキスタイルマルシェだと可能です。

ハードマンズ社の140番手のビンテージアイリッシュリネン糸を使用したハンカチも、色柄含め、いくつか並べていますので手にとって見ていただき、お買い上げもいただけます。雰囲気漂ってますので違い分っていただけるのではないでしょうか。私が自分用の麻ジャケットを作ったアンドリュース社のゴールデンアイリッシュリネン生地も1m4万円+税で販売していますので、興味のあられる方は見に来てください。

それと50年ほど前に織ったサブロク(91cm仕上)の生地を真っ赤に染めた生地もリネン生地としてはその光沢感といい最高の風合いのものなので見て触っていただくだけでも、リネン好きの肩にとっては価値があろうかと。1mが4000円+税の特別価格で今回は残り5mほどでしょうか(来て頂いて売り切れていたらすみません)、リネンを追い求められてもこんな風合いの良いリネンは今は他では見つかりません。林与もこのリネンを一生掛かっても再現できるとは思えないのです。これがリネンなのというような世界ですが、50年前にはそんなリネンが日本でも作られていたのです。今回は、残り5mほど。

ちょっとビンテージな20年位前の好きのない綿麻のシャツ用生地も糸が綺麗なので素敵です。私が見てもらいたい生地を倉庫から少しだけですが並べ、販売させていただいております。日本の良い時代の麻の世界ものづくり、少しですがご覧ください。こちらは1m3000円+税。

お買い得は、人気のリネンキッチンクロスL25HDのハギレで作った長さがまちまちのキチンクロス、63cm幅のタイプが、長さ10cm当たり100円で、30cmほどのタイプが1枚300円から。今回の人気で、毎日補充しています。他のリネンの生地屋さんを巡っていただいても、こんなにしっかりとシャトル織機で織った耳までリネンな生地にめぐり合えるということは稀で、ヨーロッパのビンテージなマングルクロスの世界と被るところあろうかと思います。捜し求めておられるものが何気にお手元にできる魅力。

厚織の生成ベースのテーブルクロスどっしりとたっぷりリネンなのに、特別価格の1枚3000円+税。ワゴンに埋もれてはいますが、見つけられる方は買っていってくださいます。何気に見えてもしっかりと厚織りで使えこめば使い込むほど味が出る。汚れても丈夫なのでごしごしと洗ってもらって大丈夫。林与の厚織技術を詰め込んだHDタイプですので、デザインだけの軟なリネンテーブルクロスとは違います。

日本の麻生地のお手本ともいえる日本のアパレルブランドと歩み続けた林与のロングセラー本麻手もみ100番手も何気に並んでいますし、国際的スタイルコンテストで3位受賞のリネンデニムブラックも何気に並んでますし、インディゴリネンなんかも何気に。100番手クラスのリネンストールも何気に置いてます。一つ一つが林与自身にとっては結晶です。林与の生地というのは、一つ一つに語りのつまったものが多いので、生地そのもののほかにも語りの部分も楽しんで下さいませ。
2014年03月13日
今日は阪急うめだ本店テキスタイルマルシェ2日目。外はあいにくのお天気でお客様の出足は少な目、午後からファンドの審査があるのでDENの北山さんに留守の間、手伝ってもらう。お客様は少な目ながらも、なぜか麻は好調で昨日よりも麻が好きなお客様が増えたような感じである。

2時に大阪出発で3時に大津、4時からファンドの審査があった。審査される先生方が質問をくださるが、お金の話を超えたところでの商売やプロジェクトの感覚というものを伝えるには難しい気がした。これは人生経験の違いでよくあること。どういう人と組んでプロジェクトを進行していくかということは、プロジェクトの成功や失敗の意味合いも大きく変わってくるので、今回はファンドの活用を断念をするのも一つの結論なのだろうかとも思った。

中途半端に妥協して物事をやるよりも、どうせやるなら、思い切った応援を受けて前に進めるような環境を前提として持つことが大事。成功の基準も違えば方向性も定まらないだろうし、人との駆け引きやメンタリティごとに無駄に力を使わないといけないので時間無駄で疲れる。応援するなら応援するで覚悟をもって応援。応援しないなら応援しない覚悟をもって応援しない。

一度しかチャンスがないものを成し遂げようとしているときに方向性をぶれさせるような応援なら必要はなかろう。失敗しないようなありきたりな事業に落とし込んでは最初からやらないほうがマシだろう。私が審査員なら、思い切って自分の考えでやってみて失敗を何度も経験し、とりあえず一つ自分の力で成功にたどり着きなさいというのがアドバイス。また、実績というのはその積み重ねだろうと思う。

テキスタイルマルシェに戻ると、1mが3000円、4000円とか、それ以上の普通以上に高い生地だけどもお買い上げくださるお客様が多くいてくださり、自分や自分のつくったものに対する評価というものは審査員の先生ではなく、実際の使われるお客様にしてもらうものだろうと感じる。使ってくださるお客様というのが最終的な審査員なのである。また、買っていただくだけが意味のあることでなく、買ってもらえなくても見ていただくだけでもよいので憧れていただけるようなものをつくりたいと思う。買ってもらうこと考えすぎるとどこにでもある真似物づくりになってしまうので、それは一番避けたいところ。

2014年03月12日
今日はテキスタイルマルシェ初日、百貨店の厳粛な全体朝礼で一日がスタート。お客様商売の厳しさというものを感じます。

今回、初めての阪急うめだ本店での出店で分らないことばかりですが、運営スタッフの皆さんのフォローもありがたい。テキスタイルマルシェを運営されている企画の皆さんは、リソースセンターという組織で組合などをサポートされていた皆さんで、リソースセンターが閉じた後も、テキスタイル産業をプロモートしていきたいと自力で動いておられます。
2014年03月11日
今日は、夕方出発で、阪急うめだのテキスタイルマルシェの準備。前回、やわらぎさんで即売会には参加させていただいたものの、今回の会場は百貨店なのでまったく雰囲気が違う。手芸関連の集まったセクションの人通りの多い広場に会場を作り上げる。

持ってきた生地を段ボール箱に立てるというのが基本の作業なのだけれども、それってほんと生地勝負みたいなところがあって、会場の周囲にも店舗運営をされている生地屋さんなどもある。百貨店の店頭が新しいものを求められるのはよく分かる気がする。並べているものを次々と変えていかなければお客様というのは飽きてしまわれるから。

隣の宮真さんと林与はまさに織物屋っぽい反物持込で、段ボール箱に反物を立てて詰め込んだスタイルのお店。ほかのお店は小物や製品を多く扱われ、百貨店のお店に引けを取らないようなスタイル。反物を詰め込んでいる段ボール箱一つにしても、なにげに50万円とか100万円の商品が詰まっていることになるので反物の世界は怖い世界。

松尾捺染の奥さんが林与のリネンキッチンクロスL25HDに興味を示して下さる。生地屋さん関係の方にもやはりリネンというのは人気だったりする。今回のテキスタイルマルシェ用の目玉企画として、L25HDの端切れを縫製して長さがバラバラの状態のものをタオルに縫製して洗いを掛けたものを、長さに応じて10cm100円のお値段で特別提供。リネンキッチンクロスL25HDは布好きな方にはほんと人気ある。まだお使いでない方には使ってもらいたいアイテムである。
2014年03月10日
ここ数日雪が降り寒いのですが、今日は本格的な雪。こんな感じが何十年も前の子供の頃の冬。日本のファッション業界でも春夏秋で、冬がないといわれることが多くなって久々の冬らしさのある冬。

帯の仕事を夜通し織ってお昼前に、織った生地を取に来てもらって、ひと安心ながら、今日は、急ぎのリネンの細番手の仕事をお客さんが、私が手が足りずにピンチということで、経繋ぎを手伝いに来てくださるので、整経の作業、ならびに、もう一台、立ち上げたプリント用の生地の織りを進める。

今日来てくれたのは長浜の布工房DENさんの方で、4月に渋谷で展示会をされるための生地をつくるのを手伝いに来てくださったのです。寒い工場の中で、延々と何時間も糸を繋ぎ続ける。縦糸つなぎという作業は織物では一番初歩的かつ織物の作業を象徴するような仕事で、この仕事がミスなく早い人というのはほかの作業をやっても上手なことが多いのです。

前かがみの姿勢で丸一日腰も痛いのではなかろうかと思いますが、慣れない仕事でも教えてもらったあとはもくもくと作業され終わりがけは一時間に300本ほど。洋服を一人で仕上げることができる方で才能もあっても、こういう単純作業でも当たり前にこなそうとする姿勢を持っておられ、仕事ができる人そのものを感じます。
2014年03月08日
今日は、テキスタイルマルシェのための出荷、反物を短く巻きなおして送る準備。反物を箱から取り出してみてもらうことができる大きさとしては、丸巻きの状態だと10mくらいが丁度よいのかもと、前回のトライアルマルシェ出展で感じました。

機屋に生地が残っているということは、いつでも自分の生地を見てもらえるということでよいことだと思う。機屋というのはテキスタイルをデザインすることだけが仕事ではなく、定番的な生地を織ることも大事で、それが本場の麻織の産地としては大事な部分の一つ。産地で自分たちが作り上げたものが日本の標準的な仕様になって、今ではどこにでもあるといわれるほどなのもものづくりの最初の苦労をしらないのかなあと聞き流す。

機屋ごとに生地の規格は微妙に違うのは特色が出て良いことだろうと思う。林与も独自に生地をつくるので、打ち込み本数などは匙加減で決めて、一度決めたものが続くことになる。続ければ続けるほど広まることになる。

今日は発送準備で倉庫の反物などを眺めたが、軽んじてみていた生地でも良いなあと思えてしまう。それは、今の生地というのは特色が消えつつあるからだろう。今の日本の麻生地は安全なところにとどまりすぎていると思う。加工していただいた工場の札を見ると、10数年前に廃業されたところが多い、2000年くらいからが繊維を取り巻く状況が一番厳しかった時代で、外資の保険やハゲタカファンドと呼ばれるものが政治と絡んで日本の伝統産業を壊滅状態に陥らせた。

バブル崩壊のあと、まださらに外資バブルを追い求めるような話で、日本の金融機関においてもアメリカで大きな問題となったサブプライムに加担したところは多い。そういう一国の経済破綻状況を救うためには戦争くらいしかなかろう。多くの命が欲のために失われる。
2014年03月06日
今年の2月でパスポートの有効期限が切れたのと、今年も、海外に行く予定が何件かあるので新しいパスポートを作りにいきました。パスポートの写真も用意せず、バタバタで行きましたので、パスポートセンターでパスポート用の写真を撮ってもらいました。

案の定、眠たそうな疲れた目をしていて、まあこんなもんでしょう。写真撮影が終わってちょっと一息、なぜか、ブラックではなくジョージアの微糖を飲みたい気分になって飲むとおいしい。甘さを求めるというのはそうとう疲れてる感じです。パスポートは郵送されるものと思いきや、本人が取りに行かないと行けないということで、結局のところまた予定が厳しくなってしまいました。

午後からは、大津駅前の滋賀大学サテライトキャンパスで撮影テクニックのビジネスカフェ。何が基本なのかも分からずに今まで撮影をしていましたので、今回、1時間だけですが受講して、基本というものがどういうことなのか分かりました。あとは、時間との兼ね合いでどこまで写真や撮影した写真に手を掛けるか。

戻った八日市インターは吹雪き。インター近くのコンビニの駐車場でメールや電話を済ませ、会社に戻る。今の時期にまだこの春夏の注文をいただけるのはありがたいが3月は一杯、これからの注文に関して4月のゴールデンウィーク前までにどれだけ作れるか。
2014年03月04日
この3月12日からの阪急うめだ本店10階でのテキスタイルマルシェが迫ってきました。本日、午後から説明会が大阪の本町でありました。時間がなく、米原から新幹線で大阪入りしてぎりぎり間に合いました。昼の新幹線というのは、とにかくおしゃれな人が多いなあと思いました。これは、平日の昼の百貨店と似ていると思います。

大阪の本町界隈を歩いていても、都市を目指すよりも繊維の町としての味を残すことを大事にしたほうがよいような気がするのです。いろいろな繊維関係の会社やお店が集まっていて、これほど味が残っている場所って少ないと思うのです。滋賀県の産地なんて、機屋なんて壊滅状態に近いですから、これだけ大阪の本町界隈に繊維の商い集中して残っているのは貴重に思うのです。この雰囲気、将来も残っていてほしいなあと。

テキスタイルマルシェは、12日から17日まで、阪急うめだ本店10階であります。私も13日の午後以外は、売り場に立っておりますので、お時間あられましたら生地を見にきてくださいね。