2014年05月04日
連休の二日目、すでに夏の暑さを感じる一日、糸の箱など運ぶと喉が渇く、ゆっくりと寝ていたい気分にもなるが、ゆっくりしてしまう癖がつくと、元の張り詰めた状態に戻ることはたぶん無理だろう。とくに年をとってくると張り詰めた状態をつくり上げることが難しいものだが、
他の人が講釈を垂れて難しくいっているような仕事も、自分が出来るようになってしまえば講釈を聞く必要ない。出来ないままに長い時間が経つくらいなら、本腰を入れて変えていくことも必要だろうと思う。
仕事なんて100点で何もかもが進むとは限らないから、上手にそれを乗り越えていくことが仕事みたいなもの。100点で何もかもが進むくらいなら、そんなのはどこでもできることに落ち着いているだけ、後々のために、120点を目指して、少し、うまくいかないくらいのところでものづくりするのがよいのではないかと考える。
うまくできるところはそれなりのノウハウをもって仕事をクリアしているだけのことだろうと思う。ある要素ができなければすべてのやったことが止まってしまう。織物をつくるときでも糸からして問題が潜んでいることが多いし、染めにしても色ごとに違う染料で対応するとか、加工にしても問題を解決するために工程を増やしたり、いろいろな問題をクリアしてようやく新しい布ができることがほとんど。
そういうのって普通のことだろうと思う。機屋として布を勧められるか勧められないかは、お客様のレベルによって違う。問題解決力の高いお客様だと少し難度の高いものでもお勧めできる。そこでお客様にしてもほかとは違うものづくりに到達できるということになろうかと思う。会社の中でも出来る人と出来ない人の差というものは大きく、問題解決能力のある人とない人とでは、出来ることの可能性というものは大きく違う。
人には同じだけのチャンスがあるだろうが、それを自分がどう生かすか生かさないか、というのと似ている。超えることのできるチャンスを超えていかなければ、もう次に同じチャンスがあるとしても次も超えてはいけないだろう。仕事をしていくうえで、チームとしての問題を乗り超えていく力は非常に大事だと思う。問題処理能力に関しても高い水準で動けるチームだと高いレベルのことを普通に出来る。そういうチームワークで動いているところが他には及ばないものづくりに到達できるのだろうと思う。