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リネンや麻を織る日々をつづっています。
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2022年1月
リネン日記:21
2022年01月29日
今日は、レピアの耳を残しておいてほしいという話や、お客様向けに作った本生産での初回のキズの反物が残っていないかという話を電話でもらったりした。本生産をするときには、基本2割から3割のロスをみて糸を準備するので、織ぢ縮みや加工ロスをみても、10%から15%から程度をキズなどのロスとみて多い目に生産する。その中で一番良さそうなところを納品するような形で、どうしても一番悪いところが残る。

一般的にはそれはゴミのようなものなのだけども、林与的には、数十センチでも活用方法はあるので残している。それはSDGsがいわれる以前からの林与のスタイルで、生地というのは使い道というのは料理できる人間にとってはいろいろあるのである。糸なんかもなるべく残糸もロットごとにビニール袋にいれて残してあるので、先染めの織物工場の糸の在庫というのは同じ色でもロットごとにいくつも残っていたりする。でも捨てないのが林与のスタイルで、それを上手に使うことをまずは考える。

アパレルというのは、オリジナル生地などにしても、キズの多いB反、例えば50mに6か所以上欠点のあるたんものなどは引き取らずに作り直してほしいというのが普通。非常にもったいない話なのだけども、そういう基準をもっていたりするのが一般的なアパレル基準だったりして、生地を重ねて上からがっちゃんで裁断してしまうから、キズが多いとロスが多くなるので効率的には使えないから引き取りたくない話。野菜なんかでも出回るのは形の良い一部で半分以上の形の悪いものは振り分けられてお店にはならばず、業務用にレストランや学校給食、道の駅、そのほかは廃棄という形になる。お店に並んだ野菜の内売れ残るものは、レストランに引き取られたりなどなど。

キズの反物もよいところどりすれば使えないことはなく、ちゃんと洋服をつくれるので、本当に腕のある人というのはキズの反物でも使いますと買ってくださったりする。林与の織物の仕事も糸の問題など乗り越えて布ができるので、糸に多少の難があったとしてもそれをなるべくうまく処理して、糸商さんに問題があるからといって返すことはほとんどない。最近はリネンの生成でひと箱のなかの色がロット違いのように色が違う場合などがあって、それだけは生成りとして使うには本当に困る話でそれには苦戦をしているところ。

私がSDGsで思うのは、日本で昔ながらの天然素材の繊維業が衰退してしまってまともに生産も出来なくなっているのにSDGsとか不思議な話だなあと。昔型の繊維業界の多くの人が働くことができたような状況こそ理想形だろう。それとか、検査基準とかアパレル基準とか百貨店基準とか、合成繊維に近い基準を適用する品質の世界が結局天然繊維業界よりも合成繊維の流通を加速させて、今更、ビジネスとしてSDGsに向かうのかという皮肉さ。検査基準や品質を落とせばかなりの天然繊維は市場に流しやすくなるからそれが一番のロスを救うことにつながるだろう。
2022年01月28日
今織っている分が、この1年では一番難度の高いシャトル織の総先染めで横4色の耳までリネン。耳が切れ始めると本当に厄介で、3台目の織機が調整を掛けてはいるけども最初の2台よりも不安定で動くときの音も振動も大きい。たぶんピッカーのバッファベルトがうまく機能していないんだろうなあと思うけども、大掛かりな調整を掛けていると間に合わなくなるので細かな調整だけ掛けながら織り続ける。

リネンをシャトル織機で織ると上下だけ三巻の縫製でキッチンクロスができるので、厚手のキッチンクロスの場合には最厚部が三巻で済むことになる。四辺を三巻処理すると、最厚部が9重になってしまうことになって、縫製もかなり手ごわい話になってくる。ハンカチなんかも4辺を三巻に縫製するのが普通のハンカチのイメージかもしれないけども、昔のリネンのハンカチというのは上下だけ三巻にしたものだった。そういうハンカチを見ると違和感があるかもしれないがそれが本来のハンカチの形の一つ。

スマホの気温見ていると夜、外は1度とか。まだまだ工場の中は寒い。パーカーのフードを被っていると寒さが半減するのは、頭が冷えるからなんだろうと思う。けどもフードを被ると首が自由じゃなくなり肩が凝る感じ。さて、夜は整経と繋ぐのがまっている。

午後からやっぱり3台目の織機の横糸の崩れがひどすぎて、連続してシャトルの管に巻いた糸がシャトルの中で崩れる、これではキズも増えるし糸のロスも多すぎで、原因の究明に一休さん。ステッキのコイルスプリングを強めに調整してステッキが叩かれたあとの戻りをよくしたらまあまあの改善結果となった。なぜ、この織機だけ戻りが弱くなってしまっていたのだろうか。相当スプリングのネジは強く締めて合って、ズレたとは思えず、意図的に緩くしてあったような気がする、そうだとすると他で問題が出てくる可能性もあるので要注意。この調整のあと、寒いので体調を整えるために体を休めて夜から仕事。疲れたら休んで、起きたら働くのモード。
2022年01月27日
麻に詳しい人なら日本の着物の世界の麻織物が、普通のリネン織物よりも何倍も高い世界がだったりするのを知っておられるだろう。昔からの麻織物の業界のものからすれば、リネンは一ドルが360円の時代でもそれほど使うのが難しいこともなかった。手績みの世界を知っている日本や韓国の麻に対する高級思想は世界で一番くらいだったろうと思う。

今でも普通に使っているラミー100番とかはリネン60番手の3倍くらいするし、そこに高級な糊付けをしたりすると、ラミーの細番手織物はリネンよりも糸からしてキロ当たり6倍くらい高い世界になる。高級すぎて一般では見ることもあまりないだろうけども、ラミーにはそういう世界が細々ながらあったりする。原料が高いだけでなく織るのがリネンの何倍も難しい問題があったりして、細番手のラミー織物100%は将来的にはアパレル向けでは消えて行く流れになるのではないかと思う。特に先染めになると整経も相当難し話。

ラミーとリネン限らず、麻の先染めも将来的には生産は難しくなってゆくだろうと思える。例えば、白い糸と黒い糸の収縮差などの問題があって、先染めで大きなチェックを作ったりするとその色の組み合わせは提灯のような生地に仕上がってしまったりと、染料というのは麻そのものの物性を変化させてしまうので、同じロットの糸を使っても、色の違いで収縮差が出てくるとか。同じ程度の濃度の色の組み合わせだと問題は少なかったりと、デザインがそのまま問題なく先染め生地に落とし込めるとは限らないのである。下手をすると物性で引っかかって全滅とかも普通にあるので先染めの世界というのはなかなか難しい。

20年、30年前に普通に作れていたものが、もう今は作るのが難しくなってしまって、もう見かけることもないほど高価になってしまってみたいな。本麻の先染め織物とか。作れる時間があれば時間のある時に作って残しておきたいなあと思う。近江湖東産地の特色といわれた本麻の細番手先染織物の世界は技術としては残っていてもそれを形にして流通させることは本当に難しくなってしまっている。糸の問題などもあって、2000年ころからそういうのを感じてきたけども、あれからさらに20年。そういう織物が日本の麻織物らしいと言えば日本の麻織物らしいのだけども消えゆく世界なんだろうと思う。

将来、温暖化が進んで、エアコンの電気使用制限とかあったりすると、細番手ラミーの涼しさが生きてくるかもしれないけども。空調の効いたオフィスでは、本麻のシャツって肌になじまない。汗をかくような夏らしい環境も少なくなって、ラミーよりもリネンのほうが一般的には好まれる傾向がある。昔から麻織物をやってきた流れを持っていると本当に残念な話である。今、60代以上の年配の方は高級なラミーのものを探してくださったりするけども、それは昔の麻の高級な世界を知っておられるからだろうと思う。高級な着物向けの需要というのは減ってゆくだろうとは思うが消えることはないだろう、地元の麻組合さんでも、本麻の小幅の先染めなど手織りやシャトル織機で織ってられるので探しておられる方は問い合わせしてみられてはどうでしょうか。
2022年01月26日
月末まではエンドレスな粘りが必要でどう体を休めるかが重要な感じ。リネンの4色杼替えのものが2台動き始めた。並行して加工と裁断、出荷の準備作業、そして合間に睡眠をどうとるか。月末の分が終わると次は、2月末目標の5案件の仕事があって、狭巾のストール生地、広幅のプリント用ストール生地、こぎん布、L25HD広幅、L27広幅、マス見本。6本の整経と繋ぐ作業と織る作業。3月は、通年のバルクの仕事、厚地、L25HD、L43生成ソフト仕上の生産など。

どれだけ正確に失敗がないように仕事をこなして行くかが一番大事なあたり、一つの失敗が他の仕事を雪崩的に遅らせてしまうので、並行して仕事をこなして行くには同じ仕事をやり直さなくてもよいように失敗をしないことが一番大事なのと、どれだけ綺麗に織れるか。あとで検反や修理などの作業が必要だとそちらのほうが加工出しや出荷前に織るよりも時間が掛かることが多いし、問題が起こると織る作業を止めてしまう。

1台の織機は織れるのは1時間に2m程度、織る作業というのは止まらずに何台も動かしながら、その間に他の準備作業をどうこなしていくか。ジャグリングしているようなイメージで、ボールを落とさないことが大事みたいな感じ。耳までリネンシリーズが多いので、耳のそばの糸が切やすくなるだけで全部の織機をジャグリングしているのが止まったりする。耳が切れやすくなるのも理由があるのでその理由を考えながら対応してゆくことが大事だったりと、小さな壁をいくつも超えてゆくことで普通に何台もの織機がジャグリングできる。

小さな壁を越えてゆくことは面倒なことなのだけどもその面倒なことを割り切って何度も何度も試してみて一番良い形を見つける。そのために他の仕事をしながら2日3日ときには1週間、その織機に調整を掛けることも多い。経験したことのない人は絶対に無理なんだろうなあと思うようなことを平気でやってても納期や値段が合いませんとか普通のことを言われるのが多かったり。

120台のシャトル織機を動かしておられたところが数年前に廃業されたけども、迷惑を掛けずに最後までできたことが一番良かったみたいなことを言っておられたのが印象的で、そういう感覚を引き継げる人というのはいないだろうなあと。結局、シャトル織機も国内では受け手がないということで海外に行くとかの話もあったけども、やっぱり難しいとかで国内に残ったとか。シャトル織機が残っても、それを維持して動かして行くにはそれなりの覚悟が必要、120台もっておられても経験もあって成り立たせてゆくのが難しいのだから、数台で経験もないとやっても引き継いでもマイナスで終わる可能性も高い。
2022年01月23日
弱くなったと言われるオミクロン株ではあるのだけども、人口3億を抱えるアメリカでは1日の新規のコロナ死者数が2000人と笑ってはいられないような状況。基本高齢の方が多いのだろうけども、医療崩壊という問題が付きまとうので、弱まればただの風邪だとしたいところだけども、インフルエンザの何十倍もの死者数と医療崩壊をもたらす。 ワクチン大国のアメリカがコロナ対策に失敗してしまうというあたり、日本以上に厳しいワクチン政策に傾倒していった。企業が従業員にワクチンの接種を義務付けるところが出で初めたけども、企業が従業員にワクチン接種を義務付けることは違法という判断が出た。アメリカらしい個人主義を大事にする判決ではあると思う。そういう判断に思うのが、アメリカの司法は行政や立法と独立しているなあという印象。 こういう判断が結局は市民が銃を持つ自由につながったりもしているんだろうと思う。また、行政の権限よりも個人の自由を優先するというアメリカらしいと言えばアメリカらしい価値基準にもつながっている。マスクじゃなく、ソーシャルディスタンスで守ろうみたいなのもアメリカらしかったと言えばアメリカらしい初期のコロナ対策だった。マスクを付けさせる義務みたいなものと戦うところから始まっていた。 一方でアメリカというのは契約社会的なところがあるので、たとえば軍隊なんかの存在でも、なぜアメリカでは軍隊が力を持てるのかというと、軍隊に入ることを希望する者は軍を訴えてはいけないという規則があって、それが法律でも守られているから軍隊というのは一般社会とは別枠として存在しているからである。軍の中でのことは軍法会議に掛けられるとかも軍は社会の常識ではなく軍の決まりのなかで裁かれるという仕組み。昔トップガンという映画を高校のときにみたときに、意味が不明なことがいっぱいあった。アメリカを世界の中で軍事的に強く立たせて、アメリカ国内に自由と繁栄をもたらしているのがそういう裏の側面だったりする。
2022年01月20日
11月ころに1月中旬の納期でできないかという海外向けの話があった、もう予定が埋まっていて2月ころからしか仕事に取り掛かるのが無理がみえていた、そこから1週間ほど掛けてそれ用のテストサンプルを作って送ったのだがEMSなども異常に時間が掛かって相手に届いたのは1週間以上後とかで、その時に、この仕事は受けるのは難しいと判断した。今、1月中旬すぎその仕事を受けていたら大変な状況になっていただろう。生産するだけでなく輸出というのはかなり用意に時間と費用を要するもので、相手がそれを理解してくれないといつになりますかばかりの質問。急げば反物以上のドアツードアコストが掛かるとかもある。分かっている人が話をしていると無茶もないのだろうけども、分かっていないと説明すらもどこから説明してよいのかも難しいところがある。みんなあまり物流の難しさの状況は分かっていないと思う。

また、テストサンプルを作るときに、すでに本生産分の糸までも確保したりしているのが普通の話で、注文する側というのはサンプルを少しだけ見たいような話。それが簡単ではない、糸も織れる糸を確実に押さえておかないとならないし、キッチンクロス系は耳までリネンとかだと織れる保証はより少ない。海外向けの話は流れたのだけども、他に3件くらい糸探ししてから織らないといけない宿題みたいなものを抱えていたので、そのテストが一つの解決になって別の量産の話が2月に織る仕事。他に自社のダブルラインのキッチンクロスの在庫も少なくなっているので織らないといけない。

4月頭くらいまでの仕事が埋まり始めて来た。4月5月には自社のダブルラインキッチンクロスの在庫や定番のソフト仕上げを織ろうと考えているが、たぶん、他に仕事が入って夏に掛けて自社の企画分は順に作っていくような形になるだろう。加工とか染のこととかいろいろとやりたいことは残っているがばたばたしているうちに、夏になって生産時期にまたはいっているんだろうなあと思う。1年というか、いろんなことやりすぎて10年前とかでもこの前の感覚だったりする。
2022年01月19日
昨日はキッチンクロスのかなりち密な計算を行う、不透明な要素が縫製が自分じゃないので縫製が含まれる部分のサイズの計算を想定しながら、想定サイズに収まるように本数などを煮詰める。自分で何枚か縫製をして見てその糸の本数を確認して、これはもう織物工場の仕事じゃないのだけども、ものづくりというものはそういうのができるのとできないのとでは、三巻したらその部分は何本の分の横糸が必要でしょうというのの答えがはっきりと見つかる。

そういう数字が分かると織物を織るときのパンチカードでの本数の指定が出来て、織ったものを加工して織り込んだ切り取りラインでちょうどカットすると1枚分のクロスピッタリに出来上がる。アバウト何センチでよいのだろうけども、指図はミリ単位だったりするので、三巻した部分の柄の大きさもミリ単位で正しく仕上がるように努力はしておく。そういうのが仕事でも時間の掛かるところで計算し直したりカードをつくりなおしたり織ってみて洗いかけて縫製して微調整したり。

私が一回仕事をするとその仕事の内容をずーっと覚えているのも一回の仕事をすごく深くまでするから、織物の設計をする人というのも少ないけども、織物の生機の設計だけでなく織物がどれだけ加工すると縮むかとか縫製後にどれだけ巻ロスをみないといけないとか、頭で想定するだけでなく、実際に試行錯誤してみて自分の中でそれなりに良い感じだろうところに最終決定する。やらなければ時間が何日分も節約できるけど、やることで完成度は高くなってくる。

昨日もお昼頃に別件のエプロンの幅の大きさの話があって、洗ったあとに何センチになるかという問題。それを想定して生機の織幅を決める話で、生機の織幅だけじゃなく、加工工場さんでの加工方法や加工から上がった生地をお客さんが洗ったときに何センチになるのかという問題。加工工場さんの加工の安定性もサイズに関わってくるし、お客さんがどのような洗い方をされるかもサイズに関わってくる。できるだけの努力はしてみる。一生懸命コントロールしようとしても結果に不確定な要素が飛び込んできたりも多くぴったりといかないケースもあるだろうけども努力をしてみることは、ものづくりに思いをもった姿勢ではないのかと思う。

ものづくりするときに自分で縫製したりしてみるのも大事だし、そうすることで縫製工場の人以上にいろいろとテストして工夫してみることも可能。お客さんの荒い方を考える時にも自分自身がそれを洗ってみることはすごく大事で、そういうのができるできないで自分のつくっているものがお客さんの手元でどんな感じなのかも分かる。

道具や材料から用意してものを作り上げるということは、私も今まで他の人にも頼んで作ってもらったりもしてきたけども、なかなかうまく出来上がることは少ないもので、お客さんのいうことを聞いてお客さんの求めるようなものを作れる人というのは本当に少ないだろう、私自身も毎回毎回お客さんの求めるものに近いものを形にしようと努力をしているから、なんとか形になるだけのこと。なかなかみんなお客さんからの仕事の話があってもそれを自分の力で現実的に成し遂げようとする人はいないのが現実。

テキスタイルマルシェの方々というのは、みんなそういうのを現実にできるような方々が集まっておられ、こんなことやってますあんなこともやってみましたの話で盛り上がる。業たる本業の部分を抱えておられ、その余力で魅せるような新しいことに挑戦というスタイルの方がほとんどで、アイデアも面白いけども、アイデアはアイデアで割り切って一つのチャンネルとして成り立ったらなあくらいにしか思ってられないから、いろんなアイデアを現実の形にすぐにすることが出来るのだろうと思う。本業の重い部分を普通に業務としてこなしておられるから、よくありがちなアイデアチックなことは逆に朝飯前の世界の方々。

昨日のクイズの答えは、HACHIの300gレトルトカレーでした。100円ほどで買えますがファーストフードのカレーよりも具もかなり入っていてボリュームもあっておいしいですよ。
2022年01月18日
キッチンクロス3000枚ほどの出荷用にちょうどの大きさの段ボールを作って今日届いた。ミカン箱型なのだけども組み立て前の大きさにはびっくりで、20箱分ほどなのだけども20kg以上あるような感じで、ひと箱に300枚以上は入る計算。出荷するだけになんでわざわざちょうどの大きさの段ボールを無駄につくるのかと思われるかもしれないけども、縫製工場さんもたぶん同じ箱を活用されて出荷されるだろうから、そしてメーカーさんも在庫の管理も楽にできるだろうから敢えてつくってみるのもよいんじゃないかと思ったり。

一昨日は一つの加工出しが終わってほっと一息、さて、月末に向けて織る織る織る、モード。工場の中の寒さは動いているとあまり感じないのだけども、じっとしていたりすると体は冷えてしまう、上下電熱ウェアのフルアーマーというのはかなり助かる。電熱ウェアというのは、かなり注目されているアイテムな感じで、電熱ウェアだけがあればよいというのではなくってモバイルバッテリーが必要。モバイルバッテリーというのも大きければ重いので小型で軽いのがいくつもあれば交換しながら使え、いつでも使い捨てカイロ10個20個が体を温めているような感じ。

小型のモバイルバッテリーを年末に大人買いしたのが良かったが、今は値段が2倍くらいになってしまったような印象。冷え込みが厳しくまさに冬なイメージの毎日で多くの人が電熱ウェアを使いはじめたからだろうか。小さな容量のモバイルバッテリーなんてすぐに充電が必要になるのであまり価値がないと思っていたが、電熱ウェアには小さな容量のモバイルバッテリーがちょうどよい。

電熱ウェアというのも、上はいろんなのが手に入りやすいけど、下はなかなか良いのが見つかりにくい。電熱ウェア単体よりも、電熱ウェアを着てその上から冬物の裏毛ボアのフリースのパーカーを着こんで頭からフードを被ると寒さは忘れられる。あと下も同じく電熱ウェアを着こんでその上から防寒カーゴパンツを履くと全身が電気毛布に包まれたようなほかほかモードで寒い工場の中でも仕事ができる。デニムのジーンズでの工場での作業が冬場どれほど寒いかというのを実感が出来る。冬場の生産時期には、私は夜担当で働くことが多いので、寒さを気にせずに働き続けられることはありがたい。

なお、昨日のクイズの答えは、ベビーチーズのブラックペッパー味でした。今日のクイズは、林与がスープジャーで70度で温めておくとよい食べ物を見つけました、それは何でしょう。
2022年01月17日
午前中に予定通りの加工出しが終わってホッとする。土曜日の夕方から月曜の朝まで1台の織機で100mほど織らないといけないのがあって無理やり動かし続けて織った。並行して、複雑な整経もようやく。糸は1回分でぎりぎりしかないので、カウントしてきっちりと糸を割り切って糸を建てて整経をやり終えた。コンピュータも使って検算検算で納期の迫っている仕事で失敗が許されないので整経しながらも何度も確認。間違ってはいけないので難度も違う角度から計算もし直して確認。

昔、委託的な仕事をしていたときにも、いろんな規格があるけども、糸とかも限られていて結構厳しい話が多く、糸は2割から3割程度ロス分も仕事の中でみておかないとギリギリのギリギリでは自分の仕事の首を絞めるような話になる。2割3割の糸のロスというのをみられない企画は、作業が止まることが多いので受けないほうが良い。糸の番手のムラの要素だけでも1割は変わってくる。糸が均一だと糸はあまり消費しないけども、糸がぼこぼことか硬かったりすると織っているときにも糸の消費量は番手以上に多くなったりする。そういうのロスを見ることを分かっている相手とでないと仕事は難しい。1+1は2じゃない世界が普通で、わからないならわからない人ほど失敗しないために多く用意が必要。納期を急ぐとか1回で失敗しないでとか条件がつくとロス分を見る分は大きくなってゆく。

試織でロスが出た分の追加での3kg口の糸も2色染まり上がって来て、おじいさんのところに持っていって頼んで巻いてもらうほどの量でもないので会社の中でチーズアップして横糸に使う。ストールの織り直し分も25mほど織りなおして、キッチンクロスの織機のフォークの調整も行って止まらない問題が解決。普通の職人さんや織子さんというのは幸せだなあと思うのはそういう織機の問題にでもじっくりと取り組めるだろうと思う。現場の人と比べるとほとんど織機を触っていなくても、現場の人や経験者たちが織機で織物が織れないとか問題があって解決できないとなったら原因を見つけて解決しないといけないのが私の立場。だいたい問題を聞くだけで答えが見つかることが7割8割、残りの2割3割は織機を動かしてみていつも違う違和感がないかとかみると95%以上の問題はすぐに解決する。

ここからは雑談になるのだが、私はお菓子はあまりたべないのだけども、先日、ドラッグストアーの食料品コーナーで自分がハマる食べ物をみつけた、大人の珍味に相当するような味で、100円ほどで買えるものなのだが、体にも良さそうだし飽きるまで食べてみよう。さて何でしょうか。
2022年01月16日
昨日1月の半ばに加工工場の社長さんの年が明けて初めてお話をさせていただいた、私自身もう年が明けてからかなりたっているので新年のご挨拶もどうなのかなあと心配していたけども、加工工場の社長さんは私と話すのが今年は初めてだということも覚えていてくださって新年のご挨拶くださりありがたいなあと思う。忙しくされている話を方々から聞いてはいるので、急ぎの加工の案件を頼めるのかの相談をさせていただいた。

丁寧すぎる加工の一つで通常時でも2週間ほど掛かってしまう加工なので今の生産時期の投入で加工工場さんにとって無理すぎないか心配しながらの相談。先染めは比較的空いているという話をおっしゃっておられて、林与の実感と、染工場さんの実感と、加工工場さんの実感が整合。糸商さんの話も同じように整合していて、この春夏物に向けては先染の企画というのはあまり進行がされておらず、今の生産期にも先染めの仕事が業界を通じて忙しいということはないようである。

林与も、アパレル向けの加工の必要な先染めの織物は来春向けはマーク数も少なく小物や資材系の需要がメインの仕事となっている。特に高級アパレル向けは外に出ていく機会が少なくなっているコロナ禍においては難しいところ、高級アパレルの受注も売り場ではお得意さまに対しての対面的な商売が主体なので、そういうのも今はまだ難しいような状況。高級アパレルブランドにとっては、基本、百貨店のバイヤーさんがお客さんのようなもので、委託販売数などが決まるが、百貨店のバイヤーさんもコロナの先行きが見えない状況で、勢いを持っての企画は難しいだろうし、インバウンドが消えてしまっている状況では、海外のお客さんの需要も見込めない。

今の状況で先染めのアパレル向け素材を企画するというのはなかなか難しい状況だろう。コロナもまた弱毒化はしているけども、異常なほどに感染は拡大傾向にあって、90%以上の人が感染するような可能性もある。弱毒化しているものの今まで以上にコロナが原因での重傷者や死亡者なども増えるという予測がほとんどで、ワクチンも感染予防対策としては効きにくいという体力のない高齢者の方々は特に感染に要注意だろう。ワクチンが重症化を防ぐ効果があるが、ワクチンを打って自由行動の国が世界的にコロナ感染が爆発しているという皮肉な状況。
2022年01月15日
昨日は熟睡が出来て、久しぶりにあまり楽しい夢ではなかったけども、起きても夢をみた記憶に残る夢だった。夢を見るのは眠りが浅い時だと言われるけども、夢をみたときには寝たという実感が持てるもので悪くはない。

今、コロナが違った形で広がり始めて、イスラエルやイギリス、アメリカではワクチンに傾倒して、空港以外はノーマスクでの活動が許されて余計にコロナが広がってしまっているような状況。世界的に見てコロナが収束するような状況でもなく、コロナはワクチンを乗り越える形で型を変えながら収束することなく世界中に広がるという流れ。

日本も他人事ではなくて、海外との接点は局所的にあるのでオミクロン株にしてもアメリカでオミクロンとなれば、1か月2か月の間に広がってゆく。以前とはちがって日本政府も、コロナに対して国民を危険に晒すような馬鹿なことはしなくなってきたのでありがたい。たとえば、GOTO2を延期するとか、普通の判断を行った。2年ほど前に、コロナの当初、マスク不要論とかやってた異常な日本政府はなんだったんだろう。WHOが駄目だったと言えばそれまでだが、あまりにも医療関係の判断としては、人を死に至らしめるようなことを平気でやってのけていて、政府の厚生労働省の存在自体がまさにコロナ蔓延政策そのものだった。コロナ禍でGOTOやったとかもコロナを蔓延させる気満々で、GOTOは影響しないとか平気でいってのけていて蔓延させて、その3か月後には、帰省すらも自粛せよとか言い出す。アスベスト使用を推奨して今度はアスベストを持っているだけで犯罪者にするような、責任感すらない行政スタイル。

コロナも感染速度が速まって90%以上の人がオミクロンには感染するだろうというような予想もあるほどで、ワクチンを打っていても6割の人は感染するのがオミクロンだと言われている。ワクチンも重症化しないだけなのに、ワクチン打ったからと動き回ると結果として全体的にはコロナをばらまいてしまうという問題が付きまとい、イスラエル、イギリス、アメリカの異常でもうどうしようもないほどの手の付けられない感染拡大。イスラエルなんかでは、感染爆発に手が付けられないから渡航制限はやめて渡航自由を許すことにしたとか、それって他の国がいくらコロナ対策をしても無駄ということになりえる。コロナ対策をワクチンに依存した国の末路でもあるが、世界のコロナ感染増産基地になってしまっては駄目な話だろう。ワクチンも4回目、5回目に突入してゆくだろうけども、永遠のコロナ禍が予想される。
2022年01月14日
今日は、朝からリースしていたコピー機の返却をどうやってするかの検討。重さは100kg程度なので二人だったらそれほどでもないのだけども、ガタイが大きいので持ち運びにくい。しかも外はかなりの雪でまだそれほど道は積もっていないけども普段よりは道もヤバくなってきている。

問題は、自分たちがコピー機をそのまま運送会社まで持っていけても、運送会社の人が相手先で運ぶのが難しいかもしれないので、相手先でちゃんと運べるように段取りも必要。運送会社に運送会社が対応できるのかと相手先にも相手先が対応できるのかを確認。パレットに乗せてぐるぐる巻きに固定するという方向で決まった。

事務所から外まで出そうとするときにやはり二人でも運び出しにくいなあということになって、分解ができそうなので分解することに3つに分解することができて、50kg、30kg、10kgくらいに分解完了。分解したのを外まで運んでエアキャップでそれぞれを簡易に梱包。リースアップの商品というのは結局、廃棄されてしまう流れなので運搬中に多少破損しても問題はないということ。運送会社に夕方持ち込むと3つに分解したものをパレットに乗せて対応をしてもらった。

午後からは雪の降る中、商工会と保険会社の方が事務所の屋根の雨樋の雪で壊れたのを確認しに来てくださった。仕事も生産期でどったんばったんな状況でしかもいろいろな今日。夕方、コピー機が無事出荷できた後、おじいさんのところに染まり上がった綛の糸を持って行って、私も疲れが出たので今日は早めに終わって休みを取ることに。スタッフの女の子も今日はお疲れだったろうと思う。今日のように普段の織物の仕事と違うイレギュラーな仕事というのはいろいろと相手もあってどこまで相手が対応してくれるのかというあたりが非常に大事。

コピー機の返却期限も明日までで時間も限られている中で、物事を確実に前に進めていかないと間に合わない状況というのはプレッシャー。保険屋さんが来てくれても被害の調査確認よりも大変だったのが雪で車を敷地内に停めるのが難しい問題で、母親が車で後で外出したいので保険屋さんの車の止め方を独りよがりに指図しようとするのが物事がすべて白紙状態以上に難しい。以前、そういうので私の指示にしたがわず、母親が車を移動させてお客さんが物損事故とかもあったので、初めて停める場所で雪が積もってしまってタイヤもスリップするのに無理やりお客さんに指図だして移動させて停めさせようとしてたりで、外出を10分20分我慢すれば良いだけなのに、そういうのが本当に林与の家のなかの昔から仕事も難しい問題。
2022年01月14日
先日立ち上げたシャトル織機、横糸が切れていないのにフォークが不審な動きをして糸切れ停止する。フォークが綺麗にスイングしていないのが問題なんだけども、織機についているフォークは、純正のフォークでもなく、汎用品として出回っているフォークを使用。なかなかこれが手ごわい。

夜中から調整を初めてようやく3時頃にフォークの調子が良くなった、私自身夜に織りながら織機の調子を上げて朝に調子の良い状態で引き継ぐ、今日は昨日の夜から冷え込んで粉雪が10cmほど積もった。今回ももっとやばいのかと思ったけど、正月の雪の4分の1くらいか。

今日は、午後か雨樋の保険の確認、それと、15年ほど使ったリースの白黒コピー機の返却予定。雪のため出荷時刻が切り上げられてしまう可能性があるので早めに準備しないと。箱を探すよりも上下2つに分けてプチプチに包んで送れるんじゃないかと思っている。大阪方面の雪はそれほどひどくないだろう。

大体のイメージだけど、滋賀県の愛知川よりも北側が雪がひどくなるイメージで、山側にいくほどひどくなる。関ヶ原とか米原辺りの今年の雪は全国でも要注意な状況。正月に降った雪が、前のお家の屋根から落ちた雪が石垣沿いに1mの高さで残ったまま。気温はそれなりに上がっても、今年の雪は山に積んでしまうとなかなか解けないタイプの雪。愛知川の平和堂の駐車場の片隅も南極体験みたいな正月の名残の雪山が残っている。

6年くらい前だろうかも大雪の年があってあの時は、車も2週間ほど使えないくらいだった。あの年は本当に寒い冬で30年ぶりといわれた積雪。今年の正月はあの時の3分の2くらいか。陸の孤島化するということは悪いことばかりでもなく籠って物事に専念出来たりする。正月というのは織物の生産時期なので私自身は正月に外が止まっているときに、逆に落ち着いて溜まっていた仕事が出来たりするのでありがたい。雪が降っても同じことで運送関係が動きにくい状態では作業に没頭して雪が解けるのを待つしかなかったり。

2022年01月13日
ものごとを長く続けていくためには続くような形に適応する必要があると思う。特にコロナ禍でまいってしまっているアパレル業界にとっては、今年の原料高やコスト高は、コロナ禍での不況に追い打ちを掛けるような状況だろうと言える。コロナ前よりも戻っていないのにコスト上昇とかが普通にゴロゴロしている話で、コロナ前よりも難しくなっている。

ブランドが一つ消えると、なんの問題もない綺麗なお店が日本全国で何十店舗も閉鎖になる話で、一つのお店に6人としても200人とかの職場が失われることにつながる。そしてそこに新しい店舗が入ってがうまく回れば弱肉強食的な自然淘汰でまだましなのかとも思うけども、入るテナントもまばらで百貨店が閉鎖されるというようなレベルの話につながってきている。

日本人も国際的に見ても普通感覚になってきてしまったので、日本人の強みみたいなものが日本でやっているからといって出てくるわけでもない。世界的な大手の半導体工場で働いたときにも、品質管理というのがマニュアル的になっていて、特別すごいものをつくるというよりは安定した妥協したようなものづくりに落とし込む。それなら世界のどこで作っても同じことにつながってくる。

日本人も、昔、いろんなことを実践的にとことんやっていた人たちは全体も見えて器用だったりしたものだけども、もう器用な人も少なくなってしまって、経験をするチャンスも少なくなってしまっている。分からずに適当にやって失敗してもそれが普通というのが今の時代の流れで、行政もそんな感じが多くなってきて、成り立つものも成り立たないような方向がちやほやされたり。ちやほやされている世界というのは結局消えて行く世界で、私も日本の繊維業界でそういうのを見てきただけに、ものごとをやっていく以上は覚悟みたいなものは必要なんだろうと思う。
2022年01月08日
スタッフの若い女の子が安土山に一緒にのぼって、次の日に足が痛いと言っていたけども、足の具合がそのあと1か月ほど悪いということ。何本かの指の周りが赤くなっているので、これってなんか見たことがあるなあと、しもやけじゃないと思うという言葉で、これってしもやけそのものやんと思え、とりあえず、薬局にしもやけの薬を買いに行って治るか試してもらう。降った雪がところどころに溶け切らずに少し残っている安土山登りもこういう結果につながるとは予想もしておらなくって言い出しっぺの私としては申し訳ない話。

私もお客さんがお越しになられるときに一番注意をするのが食べ物のことで、お客さんというのは好き嫌いも普通にあったりするし、アレルギーも持っておられたりも普通。食事に行く時には何々で大丈夫ですかとか、和食か、中華、イタリアンありますけど何が良いですかとか聞いて、食べに行ってもメニューも基本は自分で選んでいただく形にしていたりする。

私自身は、海外にいっても現地のものを普通に食べたりもするけれども、海外出張などでも同行者がおられるときにはその方が食べられそうな範囲での食事にお付き合いする形にしている。旅先での体調不良というのは起こってしまうと病院にすらもいけないし、現地の人が普通に食べるようなお店で食べることは慣れていないとあとあと問題が起こったりする。

例えば、動物のアレルギーもあったりして、猫アレルギーとかの人も多いみたい。昔は猫なんて普通に子供のころに居たりしてアレルギーなんて聞いたこともなかったけども、接する機会が少なくなって家で猫を飼っていない人にとっては未知の体験。猫アレルギーがあるだけで、その人は猫のいる家に行くことは大きなチャレンジとなってしまう。

私も丸亀のうどんやマクドナルドのハンバーガーで、運動誘発型の小麦アナキフィラシーが起こる。なぜか、日本のコンビニのサンドイッチもあわてて時間のないときほど買って食べて動き回るけども一度たりとも小麦アナキフィラシーを起こしたことがないのが不思議であるが、中国の空港にあるコンビニのサンドイッチを食べた後には小麦アナキフィラシーが起こった。

アレルギーみたいなものは自分自身でもはっきりとわからないところがあって、乗り越えられるんか乗り越えられないのか、私自身は、それほどひどいアレルギーとも思えないのでパンも食べるし運動もする。ただし起こったときは悪化させないように要注意。表題のしもやけに戻るけども、しもやけって今はほとんど目にすることの少なくなった現象。冬場もお湯を使って手をあらったり、雪を触ることも少なくなった、雪の中を歩いて水が靴のなかにしみこむようなことも少なくなった。普通に自然な症状なのだろうけども、すぐに思い浮かばないほどに珍しくなった。
2022年01月05日
国内の大手の織物系が受注を回復しているというような話を聞く生機生産の後染め型のものが主体だろう。中国で生産されていた国内のアパレルなどが、国内での製造に切り替えたり、国内生地での製造に切り替えたりが影響しているのだろうかと思う。今まで安価だった海外の生産が、コロナで納期も見えずコストも上昇で、国内シフトされている国内の繊維関係の業者さんも多いようである。大量生産型のものがコスト上昇や納期などの絡みで国内で代替的に生産され始めているのだろう。

本来だと海外のほうが大量生産に向いていて生産性も高かかったのが、コロナ、地球温暖化問題、エネルギー不足で、生産に規制が掛かったり、物流が影響を受けたりと、コロナが始まってからの2年ほどは旅行も影響を受けているけども貿易も同じような影響を受けている。店頭がまだそれほど好調ということでもないとは思うけども、通販などの部門をもっている海外生産比率の高かったブランドで国内生産の比率は高まっているのかもしれないと思う。

中国では不動産バブルが崩壊の兆しが見え始めていて、日本のバブル崩壊と同じ様な流れも想定はしておかないといけないと思う。日本と同じ土地神話が30年40年後の中国に不動産神話として訪れてそれが日本と同じ様に崩壊するのか否かで、5年前まで超一等地のホテルのテナントもコロナという要因も重なって空室ばかりになって暗転してしまった感がある。一番の一等地が集客ができず地代が高すぎて一番商売が難しい場所になるという、地の利の商売が、地の利がマイナスになって人が集まりすぎれば営業すらもできないというような話になる。

1990年代に、カリフォルニアの土地よりも日本の田舎の土地のほうが何十倍も高かって、なんて日本は特別扱い何だろうと思っていたけど、自然淘汰の原理で、カリフォルニアの土地のほうが今は何十倍も高い。1990年代というのは今のアメリカに近いほどにエコノミックアニマルといわれたくらいの日本。今はアメリカがまさにエコノミックアニマル的な存在で、かつてのバブリーな日本をはるかに抜いてしまったとも思えたりする。
2022年01月04日
今日は、仕事始めのスタッフの女の子も電熱ベストとズボンを着て作業であったかかったそうで喜んでくれてよかった。正月の実家は春以上に温かく感じたそうで、滋賀県の冬の寒さというのはやはり耐えられないくらいの寒さのようである。文明の利器だろうか、子供のころにあこがれていた夢のようなアイテムの一つ、電熱ベストや電熱ズボン着れば、一日中工場の中でも暖か。

雪のダメージなこともあって、事務所の雪が落ちるときにトユを広範囲に破壊してしまった。10mくらい高い場所なので、足場を組んだりで何十万コースになりそう。火災保険も20万円の免責があるが使えるとありがたい。修理作業もこの冬の寒い時期にするというのは厳しいだろうし、いまするよりも、まだ降って積もる可能性はあるから、3月くらいにやったほうが良いような気もする。

3階の屋根から落ちる雪は恐ろしいほど激しく落ちているみたいで、降る雪よりも屋根から落ちる雪のほうが怖い。倉庫のシャッターの前の雪もようやく解けて今日は倉庫で出荷の準備作業。これって年末と正月三が日を襲ったような雪でお正月をつぶすマイナスの経済効果だったと思う。

今日は、二つ上の姉の同級生の方と久しぶりにお会いできて、ぎっくり腰らしく階段上ってもらうのも大変な中登ってもらって、私がばたばたと動きながら仕事できているのがありがたいことだなあと思える。早く腰が直ってまた歩けるようになっていただきたいなあと。私自身外見は十分な爺さんなんだけども、同じ年代の人を見て若々しくみえていた方が年を取られたなあと、人の振り見て我が振り見ずなところあったりだが、もう自分たちも年寄り世代になってるんだなあと。
2022年01月03日
大量生産大量消費のほうが無駄が少ないという流れを作り出しているのが効率的にものを作って生産性を上げようとする日本の経済発展モデルとする日本の経済産業省の考え方とか。結局、売れない場合に在庫を持てば良いのだけど、食べ物の場合にはそれが難しいのだけど衣類の場合には1年2年の在庫は可能である。なぜ、アパレルで1年2年の在庫が難しいのかというと無理とモデルチェンジして、旧式に落とし込んで買い替え需要を促すという方法をどの商品でも取っているから。

モデルチェンジしなければ在庫することも可能になったりするので量産することも可能なのである。林与もベースとなる素材は受注に応じて作るのではなく自社で在庫をすることがある。また、糸なんかも定番の糸などは生産のために前もってまとめて買って持っていることも多い。日本の生活様式も自分で自分のものをつくることから必要なときに買ってという流れになってきた。

昔はよくあったヨビシといわれる呼び事もなくなって、やったとしても外に食べに親戚が集まるとかで済ませるケースが多くなった。お葬式なんかも家でせずにホールで行うという形になって来て、器や皿などをそれぞれの家が持つ必要がなくなった。それぞれの家に今は蔵なんてないだろうけども、昔の家には蔵があって家の行事に必要ないろんなものがそこにしまわれていたりした。あるいみ、何十年前のものが普通に何度も使われていたのが昔のスタイル。

洋服なんかでもおさがりなんかが普通で、それでいて行事なんかのときには余所行きみたいな服が必要だったりしたものである。たとえば中国もそうなんだが新年には新しい服を着るとか。あと日本の成人式の着物のためや結婚のため親がお金を貯めるとか。行事というのは人生で避けて通れないようなものだったりしたのだが、そういうのから解放されていまは行事に必要なものを持っている必要もなくなった。極論からすれば日本的な家制度みたいな縛りから解けて、家すらも守っていくような考えから解かれたというあたり。昔から火事が起きた時に一番になにをする必要があるのかというと、近所のものが家の裏を破って仏壇を運び出すということ、家は器みたいなものでしかなく、家の本体というか守るべきものというのはその家の仏壇であるという考え方、そういうのが今はなくなって、家が途絶えるというケースが普通になった。好きな場所にすみ、好きなことをする、新しい場所で新しいことをするみたいな、新しい出会いも多くいろんな経験も持つような生き方。そういうのが昔でいう人生の行事みたいなものに置き換わっているのだろう。

このコロナで衣類ロスというよりも、アパレル業界を削るみたいな、アパレルの在庫をというよりも、店舗自体を、ブランド自体を捨てるみたいなことが行われているのに、アパレルロスを議論するような状況でもないのかもしれない。商売が成り立たなくなっているアパレル業界にロスをなくしましょうみたいな考え自体が存続すらも難しくするよう商売観なさであったりもする。そういうスタイルでないと勝ち組としてやってゆけないような社会構造があるのである。

たとえば銀座にファストブランドのお店ができたときに、なににお金をつかっているのかというとおかれている洋服には1割も使われていないかもしれない、店舗の賃料や人件費、一番大きいのが広告費であろう。実際の洋服には上代の1割から良くて2割ほどの原価とかが普通。そして利益が上がった場合には在庫を処分することで現金が手元に残るという世界的な製造業での経営手法。これが悪いことのように思われるかもしれないけども、まだ買取式なので下請けの企業にとっては優しいシステム。

日本のジャストインタイムシステムといわれるのは、在庫を持たず在庫リスクを下請け企業に持たせるようなシステム。必要なだけを毎日朝に届けなさい見たいな殿様商売型。本社は在庫は捨てなくてもよいけども、それは在庫リスクを下請けに持たせる参勤交代を強いる江戸時代の徳川幕府に通じるようなものがある。そういう企業が大きな利益をあげることができるのは、リスクを外に背負わせて利益だけを独り占めするような構造。納品のトラックの駐車場もつくらず、納品時間前に会社についている必要があるのだけど敷地の周りの工場を納品時間までぐるぐると回って走らせるというような話まで。こういう企業だけが儲かる仕組みが今の崇められる日本型になりつつある。食品業界では逆が重要だったりして物流を自分で確保して毎日必要な量のパンを店舗に届けるような体制で業界全体を作り上げているような寡占状態もあったりする。昔は日本の家電業界もそんな感じだった。物流というものが田舎にまでも簡単に毎日行き届くようになって、モノの価値は下がったのかも知れない。一方で、雪が降ったりして物流が止まったり原材料不足なんかが起こると、数日会社が止まるとか、大企業なのに、自分が自分で利益目的で脆くしているというだけのことなのに、今、国内に海外の半導体工場を日本のお金を使って作る話とか。今まで安く海外から仕入れるような形のスタイルで利益を上げながら、それが難しくなったら国に税金を投入して助けてもらえるというのは、国に助けてもらって生き残れる自動車業界というのも、そういう半導体が今度余って閉鎖の話になったらそこで働いている人たちはどうなるのかという問題なんてまったく考えずなんだろうなあと思う。名古屋近辺にできたりするんだろうけど、市町村規模どころじゃない税金が使われ雇用が生まれまた崩壊たときには税金で企業維持や雇用を補填する案件。ジャパンディスプレイも何千億使って、結局捨て値でアップルに土地代や工場の建物代にもならないほどのタダで差し上げたみたいな身売りが国営の商売なら最初からその程度のつもりならやめておいた方が国民の税金も世界のアップル製品を支えるために使われることもない、結果アップルのスマフォ液晶支援に税金、日本国民一人当たり一人5000円とか1万円とかだけども、それで世界経済が成り立つというのも政治3流といわれた昔以上に今は政治5流な日本だろう。

すごく甘く緩いものを現実の厳しさも分からずに他力で求めながら素晴らしいかんでやってるような高い理想をもった学生的な行政の思想。富岡製糸工場がなぜ貧農の娘さんを救わずに良家の娘さんを選んでまともなものも作れずに数年で立ちいかず民間の手で固定資産税や維持費用を負担させながら世界遺産なのかの問題にも通じる。京都のお寺でも国が見捨てて、小さなお寺がなんとか生活すらも切り詰めて残して国宝。国が切り捨てて、民間が育んで育んで残したものを良いとこどりみたいに国が認定で国宝とか、役人たちこそが上から目線で人々を食いつぶして滅ぼして行くような典型。

エジプトのピラミッド、秦の始皇帝の万里の長城、イースター島のモアイ群。壮大な建造物のほとんどが階級社会制度の名残で今の人権感覚では全くほめられたものでもないがそれが世界遺産の基本で、現代の先進国の行政にもいまだ通じる所だと何千年たっても解決してもいない問題抱えながらSDGSやエシカルを国や行政が生きてゆくすらも苦しんいる下層扱いの人々に負担だけを強いるのかの話だとSDGSの綺麗な理想さえもが邪悪すぎる存在。
2022年01月03日
冬の思い出の一つに、冬というのは永遠に続くような寒さのイメージ。小学生のころ、こたつもなく。出居に一つ火鉢が置いてある。その火鉢の炭のわずかなぬくもりを手に感じる以外は永遠の寒さの世界。5分すぎるのが1時間とかに思えたり。今思うとそれはそれで時間の経つのが子供のころは遅くってその分いろんなことが出来たんだろうと思う。今は時間が経つのが早すぎる。

そとを見るとガラスの向こうの前栽は、雪が積もって真っ白。その中にたまに鳥が食べ物を探しにだろうかやってくる。それが生きることの厳しさみたいなものを象徴しているようで、白い雪、カラスじゃないけど黒い鳥、そして赤い実のような、動画のような世界を見ているような印象。1分ほどの出来事なのだろうけども、それ以外の時間というのは寒い出居での永遠に続く寒さの世界。おじいさんたちの時代の生活の厳しさみたいなものを実感しつつ、暖かい部屋でゲームみたいなのは中学生くらいになってからだろうか。

そういう背景があったから絣柄の近江上布のようなものが作れたんだろうと思う。田舎で生きてゆくことの厳しさみたいなあたり、火鉢のぬくもり程度の永遠の寒さのなかでいろんな考えを思いめぐらせ短時間にいろんな柄を生み出していった。おじいさんのころというのは仕事にもにぎやかさというよりも厳しさの世界。先代のときは厳しさよりもにぎやかさみたいな時代になって価値観なども外の世界に画一化されてしまったイメージがある。

滋賀県の田舎で作った布が、大阪や京都の呉服商に持っていくと評価が高かったのも、生活そのものも異なって、生み出される布に詰まった人生観の違いみたいなあたりが評価されたんだろうなあと思う。でなければ、大阪や京都で同じようなものはいくらでもつくれただろうから。今も少しは残っているが、昭和30年代に使っていた紡績の手織り用の糸は当時1kgが3万円とか、田舎の火鉢しかない生活の中で、そういう日本で一番高い糸を手に入れて日本で一番くらいに高級な麻織物の世界を作り上げてゆこうとしていたあたりがガチな世界そのものだったんだろうと思う。成金な世界じゃなくて、ガチなものづくりの世界。

戦争や不幸で親を失ったり、母親が栄養が足りずに赤ん坊に母乳が与えられなかったりで、そういう親戚があればおじいさんは家で預かって育てたりした。戦後は、丁稚奉公なども悪いことのようにいわれるかもしれないけども、親に代わって育てるようなところがあって、親戚の親に頼まれて預かって奴隷制度でもなく、預かる側はりっぱに育てる覚悟も持ってチャンスを与えただけのこと、本人が希望すれば解かれる形。私も子供のころからそういう自分のおじいさんおばあさんじゃない、私の家で育ったおじいさんおばあさんと接しているけども、そういうおじいさんおばあさんというのは恩に思っていてくれて、その恩の気持ちが子供のころの私に伝わってきた。自分の子供を食べさせてゆくのも難しい時代があって、生活の苦しい親戚に頼まれて預かって自分の子供と同じ様に育てる面倒をみたのである。人が支えあって生きていたあたり。
2022年01月02日
この数日、電熱ベストと電熱パンツを愛用していて、今朝、工場の中の織機の出っ張りに電熱ベストのポケットが引っかかって10cm弱ほど破れちゃった。お気に入りだったのに右ポケットのジッパーの部分が破れて、けど、破れても縫って直せばよいということで、手で縫って直してみた。黒いパーカーに白い糸なので直したのも分かる仕様。寒さをしのぐために買ったものなので敗れて直したみたいのが見えていても大丈夫。これで良いのだ。

なんか直してこういうのに満足できるのが、自分らしいところなのかなあとも思う。捨てて新しく買ってよりお気に入りのものがちょっとキズが付いたからといって価値がなくなるわけでもない。この数日でも私の体を温めるのに活躍してくれたベスト。ちょっと悪くなったからといって新しいのと買い替えるのはかわいそうである。かっこよくリメイクされたツギハギはお金出してかうのとは違う、自分で繕ってできたツギハギ。ポケットのジッパーも開閉が問題なくできる。

冷えこむ工場の中で織機の立ち上げ繋いだ糸を送ってぐちゃぐちゃになっているところを一本一本拾い直して織れるようにして行く。最初は全然無理に思える状態でも根気強く何時間もやっていくうちに織るときの綺麗にまっすぐ全部の糸が揃った状態になってゆく。織る作業よりもこういう作業のほうが大変で、上手な人と下手な人の差が現れたりするのもこういう作業。正しく拾っていないと織るときに経糸が出にくくなって切れて織りにくいだけでなくキズが増える。こういうのは本当に根気の必要な仕事で、なん十本も直すとなると複雑差が何十倍にも増す。お正月なのでじっくりとこういう時間の掛かる作業に取り組めるのが幸いである。

今年は大雪なので、近所の家も帰省されている家も少な目かもだがあまり織機は動かせないので立ち上げや準備作業に時間を使う。今年の場合、糸選びなどもかなり慎重に行っているので本当に織れないというような織物はあまりないのが幸いで、本当に織れない織物にぶつかるとそれ一つですべての仕事が雪崩式に納期遅れになってゆくというのも今までに何度も経験したこと。

今は糸を支給されて織る仕事はほとんど受けていないけども、糸支給の仕事の話というのは織れない問題が糸や糸の準備などにあったりすることが多く、そういう問題を機屋が織機の調整で解決するというのも理不尽な話で、そのあたりが単に織るだけでなく麻織物を作るときのノウハウみたいなもの。企画されたものを規格通りにやってできたらよいけども、できないような規格も案外多かったりして、それは企画の問題でそういうのが本当にリスクの高い部分で、思い通りの結果にできなくてもお金が払えないと企画の仕事は難しいあたり。一つのやり方にしぼって進行するとそういう壁にぶつかることが多く、柔軟な対応が必要なことが多いが、試作に関しても費用とか納期とか相当の柔軟さがないと企画というものはすべてが台無しになって振り出しに戻るとかが普通。染めた糸の色が違うだけで同じ規格でも織れないことが多く起こるのが麻織物の世界。林与は色によって染色方法も変えたりすることも多い。色が白と黒では色の違いだけでなく、まったく別の糸であるみたいな物性の違いが出てくるのが麻糸の特徴で、そういうのが先染め織物の場合には厄介だったりするもので、問題解決に時間とお金が掛かる話になる。