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リネン生地と麻の老舗 【林与】
ホームシャトル織機

林与の工場内でシャトル織機がガチャガチャと動く様子です。

現存する服地幅を織れるシャトル織機の中では非常に重装備なもので、56インチ(キバタで127cm、仕上りで112cm、44巾まで折れます)片四丁、24枚ドビー、4シリンダー、鉄板ヒガエカード、ペック仕様。ボディーはTSUYAMA織機、山田ドビーが載っており、今の時代のレピア織機とほとんど同じ織物を織ることが可能です。重装備で複雑な動きを機械的に行うがため壊れやすく、また、扱うのが難しいので、ヒガエ付きのシャトル織機というのは、シャトル織機の中でも現存数が少ないです。

シャトル織機で織ったリネンというのは低速で織るのに手間が掛かりますが捨耳と呼ばれるゴミが出ず地球に優しいです。織機が何十年も動き続ける事自体、使い捨てではなくエコですが、鉄板カード、ペックなども物がなかった時代なので、組み合わせ式になって、何度も使えます。糸道油や糊付けなども最小限に抑えられるため製織過程での薬剤の使用も加工工程での薬剤の使用や水の汚染も少ないです。

シャトルで織るということは良いことばかりではありません。生産性が低く、また、ピックファインダーと呼ばれる機構が通常シャトル織機には付いていませんのでバックできませんので、リネンの細番手ような糸が切れやすいものを織ると織り段が出来やすいという欠点があり、麻をシャトル織機で織るのは熟練技が必要だといわれる所以です。

動画は、50年前の希少な織機がシャトルを交換しながらリネンストールを織っている様子です。

http://www.youtube.com/watch?v=HV0r265StFE