for English speakers: Welcome to HayashiyoWelcome to Hayashiyo
リネンや麻を織る日々をつづっています。

リネン日記

画像: 布の収縮物性

布の収縮物性

2009年06月23日

「林与」では、布をカットするときに短いものですと、反物を手で解きながら長さを測ってカットします。6m以上の長いものは、通常、検反機という反物を検反するための機械を使って、長さを測りながら自動的に綺麗に反物に巻き上げます。通常、短い布は畳んでの出荷となり、長い布は紙管巻きでの出荷となります。

布を製造しているものからのアドバイスですが、ご家庭で一般に売られている麻をハンドメイドされる場合においては、裁断の前に水通しをしてください。麻というのは、収縮物性が悪くて、水通ししないで製品をつくって、水洗いすると伸縮してしまいサイズが変わってしまうのです。

特に注意していただきたいのは、布を切売し販売されるお店の人が、キバタと加工上りの布との区別がついていない場合などです。キバタというのは糸を織り上げただけの布ですので、通常横方向にかなり縮みます。リネン100%ものですと10%から15%縮むのが普通です。通常の水通しではこれほどは縮みません。通常の水通しではなく、布をしっかり洗ってしっかりと縮めてから裁断をしてください。キバタに関する以上のような物性について説明して、実際にお客様が自分で洗われて本当に13%とか15%とか縮んで、本当にそうなんだということでびっくりされたということがありました。

織物加工は布の風合いや物性を決める重要な要素なので、布を設計するときには、糸の紡績ブランドの品質も加味しながら加工で何%縮むか、つねに計算しながら布を企画しています。アパレルのプロでも、ヨーロッパやアジアの輸入素材で悩んでいることが多く、百貨店に並ぶ日本製品は、海外のブランドであっても日本製の布が使われることが多いです。

今日の画像は、小型の整経機です。


ホーム | ショッピングカート 特定商取引法表示 | ご利用案内