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リネンや麻を織る日々をつづっています。

リネン日記

制約

2013年02月06日

織物を作るときに値段を安くしたい場合に制約を取り除くことがひとつの方法です。1000mの注文だったら、少なくても良いのならものづくりが簡単になります。というのは、1000m分の糸を準備すれば良いからです。

通常は、1000mを作るときに1100m分とか織れるように糸を用意するのが普通で、大体理論値の20%から25%くらい多めに糸を用意します。最終1000mを確保できるように作ります。通常1割くらい余分につくることは見ておかないといけないのは麻織物のものづくりで、1000mが必要な場合、これを忘れると大きな問題を招きます。

たとえば、1000m注文を受けても、1000mぎりぎり織れるくらいの糸を用意して、最終、900mだったとかでOKだと、ものづくりが簡単になり費用も落とすことが出来ます。というのは、用意した糸を使い切ることができ、また、足りない分をもう一度つくる必要がないからです。もし、そこで、100mを作るとなると、1000mを作るのと同じくらいの時間が必要なことになります。ロットが小さくなるので、100mつくるのは1000mつくるのより難しいことも多いのです。

今日は、1000mの注文で900mでも良いですか、という方法での若干の値下げの提案をいたしました。ものづくりというのは、読めない要素を含んでいるということで、ものづくりじゃない人の考えというのは、当たり前に100のものが100つくれるという考え方なのです。数量に制約を設けると小さな特殊な仕事の場合、用意しないといけない余分の糸が3割とかときには5割膨れ上がります。


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