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リネンや麻を織る日々をつづっています。

リネン日記

長栄座ウィーク

2013年02月20日

米原にある伝統産業文化会館から長栄座ウィークに関してお知らせをいただきました。今回もロービーでの展示の形で出展をさせていただこうとおります。林与が地元で、PRするチャンスというのは逆に少ないもので、海外に対しては特にPRに力をいれて、日本の織物は、機屋それぞれが独創的なものであるというイメージを大事にしています。

本来、産地でも機屋ごとにデザインが異なり、機の規格も糸の規格も異なったものです。それは、自分自身で周りにある材料で織機から手作りしたり近くの大工や鍛冶屋さんに頼んで部品をあつらえていたのです。

たたら製鉄という世界的に古来からあるふいごを使ったたたら製鉄方法があります。日本の場合には、日本刀の製造の工程で使われる製鉄方法ですが、純度の高い砂鉄を使い、作業工程で不純物を取り除き純度を上げていくという手法で、古代の原始的に思われる人々が今のものづくりよりも良い製法をもっていたことには驚くべきなのです。

今の時代の製鉄よりも優れているというのはものづくりの本質に迫るほどのことが昔には行われていたということだといえます。人が働くということが良い物をつくる基本であるというところ大事だなあと思います。本来は麻に関しても、繊維をそのまま使用する形のほうが良い物になるはずなのです。紡績という手法は、高度に見えますが、簡単にものを作るための手法のひとつであるのです。

植物から長い繊維を取り出すことは、機械には難しく、人の力を必要とします。面白いことですが、養殖的に栽培された麻原料を使うのはセカンドベストで、自生している苧を使うことが本来の苧績の世界で、栽培ものよりも自生もののほうが価値があるのも人の手がより必要で事実なところ。


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