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リネンや麻を織る日々をつづっています。

リネン日記

リネンの伸縮

2013年04月12日

今、ある生地開発に伴いリネンの伸縮の問題を考えています。よく、お客様からリネンの通しが必要ですかといわれます。一般的に市販されているリネンというのは水通しすると縮む傾向にあるかと思います。なぜ、リネンが縮むのかというと、それは引っ張り出して仮に幅を出しているからです。イメージからしますと引っ張りながらアイロンを掛けた上体というのが、市販されているリネンの一般的な状態です。

そのためリネンショップでは使用する前に水通ししてくださいという表記が良くされています。水通しすると、仮に幅を出していたものが解け、生地がリラックスした状態になり、それをまた乾かすと通常は縮むのです。時折ですが、縦に引っ張って加工したリネンというのは横が入っている傾向にあるので、水通しすると幅が広がるようなこともあったりします。横に引っ張り出しすぎると縦が縮んだ状態なので、生地が伸びるということです。仕上げのときに横を引っ張り出しすぎると縦が詰まっている状態なので、水通しすると縦伸びすることになります。

収縮検査というのは、絶対的なものにとらわれがちなのですが、一般に水通ししてそのまま乾かすと収縮物性は極端に改善をいたします。加工工場の方も、こういう理屈をご存じないケースが多く、生地を同じに織って投入をしても、加工時の布に掛かるテンションで物性というものは揺れ動くものなのです。

また、検査機関の方もご存じないのですが、検査に使う試料というのは一番端を落とすことが多いので一番物性が不安定を検査していることが多く、最初から物性の悪いところを検査しているので検査に引かかるのも当たり前のようなことも多いのです。


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