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リネンや麻を織る日々をつづっています。

リネン日記

空家

2013年05月25日

滋賀県は人口の増えている県でありながらも、かつて栄えたところほど過疎化という問題は進行するものです。地域も色が濃すぎると順応しにくく、その場所に思い入れをもった人だけが残るような形になります。まれに、新しい人が入ってこられたとしてもそれは奇跡的なこと。

ニュータウンブームと呼ばれた場所もいつの間にかオールドタウンになり、60代、70台の方が増え空家が増えています。家というのは厄介なもので、同じ場所に立て替えようとすると、1年ほど他の場所を借りて家財道具を一切合切移して住まないとなりません。家が出来上がるとまた引越しです。田舎の家ほど持ち物が多いものでそれがなかなか難しく、新しい家は新しい場所でということになりがちです。

建て直しの際に、市町村が仮住まいの場所と保管する倉庫を準備するだけで、人口の流出なんかも防げるのかもしれません。世代を同じ場所で循環させることというのはそう簡単じゃあないもので、一旦、空家ができるとゴーストタウン化って案外早いものです。家があっても人が住んでいないと家は土に帰ろうとするし、空家の横に新築の家を建てるというのも侘しいものだったりします。

林与の会社の建物も、建った25年前は、田舎にふさわしくないド派手なカラーに思えましたが、25年も経つと景観の一つとして落ち着いた感じもいたします。


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