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リネンや麻を織る日々をつづっています。

リネン日記

2013年08月24日

今年は、米は結果、豊作なのだろうと思える。もう、刈り取りが終わったところもある。台風も来ていないのに倒れてしまっているところも多い。滋賀県というのは平地の95%以上を農地に使っているのではないだろうか。近江上布、近江米、近江牛というあたりが、近江を代表する特産品、いずれにしても良質の水が豊富というところが一番の長所。

しかしながら、農業というのは戦後守られてきたといわれる業種ながらも、個々の農家の問題というよりも国策として今では使い物にならず見捨てられてしまうような方向に誘導され続けてきた。自立して生きることの難しい業種の一つである。TPPでは、壊滅状態に陥る可能性は高い。大手のアパレルSPAの世界で一番安いところで作り上げる手法がすべてを飲み込むという形になるだろう。結果がわかってTPPに向かうのはよいけど、大丈夫大丈夫のごまかしでTPPに向かうと、繊維産業と同じような道を歩むであろう。

織物の文化というのはどの国にでもあるものだが、一方で、それが国の特色として扱われることが多い。農業も同じで、外国産の農作物に置き換えられてしまうと、人が生み出すという文化の基本的な部分希薄になり、楽は出来るのだが、苦労した国のほうが経済も文化も発展はする。トタン屋根でやっているうちは長続きするけど、社屋を建て替えて優雅な気分になるともう後戻りは出来ない。

いつの間にか日本の国も仕事が安定ということが基本であるかのように扱われてきたが、その結果、海外との競争にさらされた産業というものが日本から消えて行ったがそれは当たり前のこと。為政に携わるものは海外との競争というものを念頭において、経済や競争というのは国内だけのことではないという基本を理解している必要があろう。


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