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リネンや麻を織る日々をつづっています。

リネン日記

なんとか達成

2013年09月19日

今日は一つの目標の納期のものを出荷完了。ギアを使うと送り出しがうまく行かない問題などが出てきて、整経を10回以上に分けて繋ぐ、見本のような作業の繰り返しで対応、人の手の感覚で見本と同じものを作り出して行きました。

一苦労の詰まった布というものは、ハギレであっても何か使えるはずだと思って用途を探すと、いろいろなものに使える結果になりました。L25HDのシリーズは非常に好評をいただいておりますが、そのコンセプトを引き継ぐ、より厚いタイプの布です。

今回の仕事も始めての量産ということがあって、通常の2倍くらいの糸を用意して対応したため、様々な問題にぶつかりながらでも、試行錯誤を繰り返し、途中で方法を変えながらでも、必要な長さを用意できました。納期がぎりぎりで失敗ができない、また、問題が起こりうる可能性も考えて安全に準備して足りた話です。

こういう無駄な想定は、否定されることも多い要素ではありますが、必要になって来ることも多いものです。納期のある仕事で難しい仕事をするとうまく行くことなんてほぼないというのが実際の話で、本生産で、1回、2回うまく行ったとしても10回やって1回、2回失敗すると織物の会社なんて回らなくなるもので、経験上、つねに、無駄な想定をしておけるようなスキームは大事だろうと思います。

どうやって無駄を減らしぎりぎりでやるかばかり、それでは、無駄な経験や失敗の経験も積むことが出来ません。失敗をしたくなければ難しいことは避けて通ればよいだけのこと。失敗を避けて通ってこられた方と失敗の経験を積んでこられた方では、失敗の経験を積んでこられた方のほうが何倍も仕事に精通しておられるものです。

デザイナーや企画の皆さんとお話しするときに、こんなことは出来ますかとか、ここをこういう風に変更できますか、という話が多いのですが、話している流れのスピードで、それに答えられるかどうかは、失敗してそれをどこまで乗り越えようとした経験を持っているかどうかが大事だったりするものです。


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