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リネンや麻を織る日々をつづっています。

リネン日記

リネン糸

2014年06月19日

今日、糸商さんに糸を注文しようとしたら糸がないということで、人頼みということは一寸先は闇ということを感じる。仕事の案件で話が確定してしまう前なので、まだ大丈夫だったのだけども、話が進んでいて、糸が手に入らないでは、もし、一つの会社の中の失敗だと大きなポカである。糸の背景が不安定な話で最初から進めていてよかったといえる。糸にしてもリスク回避の手段は必要ということを感じ、一部は糸商から一部は自分で手配ということで、自分自身でも1年くらいは回せるくらいの在庫をある程度持って糸の手配を考えることが一番だろうなあと思える。

以前、糸を直接仕入れる話を聞きつけたお付き合いのある糸商さんが、その特別の糸を自分から買ってほしいと言われたのだが、自分自身で仕入れる方法を選んだことは正解であったと思う。その後も、通常の糸はその糸商さん経由で買うことを続けていたのに通常の糸すらも供給不安をたびたび経験するのだ。日本企業の金融が引き締められていると売れないと仕入れないので、ジャストインタイム的で理想にみえるが、実際の製造というのは1ヶ月ほどのタイムラグで糸が入ってきても成り立たない。糸を買って、糸商にもってもらっていても危ない。自分が買った糸を勝手にほかに売ってしまって、別の糸が入ってくるのを待たされたりする。聞いたら驚くことだろうけれども、そんなことが糸の世界ではよくある。

昔、面白かった話がある銘柄の糸がないという説明を受けて、ほかの銘柄を薦められて、今は急いでないので要らないと断ると、手のひらを返したように、最初の銘柄の糸があったという話になる。売りたい糸というのはゴミの糸で、糸が必要という状況がわかると足元を見るような姑息なことをする業者もあるので、糸に関する説明というは信じてはいけないことが多い。別の銘柄に箱を詰め替えてというのも笑える話だが実際に箱を詰め替えているだけと説明を受けたこともある。

なぜ、繊維を取り巻く状況はこれほどに不安定なのだろうか。䧅


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