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リネンや麻を織る日々をつづっています。

リネン日記

ジャガード織機解体

2015年06月10日

今日は近くの友達が来てくれてジャガード織機の分解。織機というのは自動車以上にしっかりと作られているものだなあと感心する。すべての部品が重くて、パーツ数も本当に多い。一台の織機をつくるためにこれほどの部品を設計しないとならないとと思うと、こういう織機も日本で作るのが難しくなるのは当たり前なのだろう。もう、レピア織機も日本では製造が中止となり受注生産らしい。

近代の日本の織物を支えてきた一つの部分が、日本の織機製造技術。織機だけでなく、周辺機械であるシュワイターやタイイングマシーンなんかも、それが動いているのをみると芸術的な領域であろうと思う。よい機械があってもそれを使いこなせるのかは別の問題で、下手な人が使うと何十年使う想定の機械も消耗品のように壊れていく。

ネジ一つにしても、何十年の命で、時に人の一生を超える寿命を持つ。使い方を間違えば、一回の開け閉めで使えなくなってしまう。今のネジなんかは使い方が正しくても材質からして耐久性がないので、開け閉めの繰り返しには適さないものがほとんど。昔の黒光りしているしっかりと重みのあるネジというものは別格だ。そういう技術が日本から消えるときに、日本の本質的なものづくりが揺らぐのであろうといえる。

リサイクルよりも、何十年も使えるようなものをつくって使うことのほうがエコであり、ものを大事にすることにつながる。ばらしたネジなども捨てることなく、残して再利用したいというか、希少な価値をもつもので売り場で見つけることが難しいものである。


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