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リネンや麻を織る日々をつづっています。

リネン日記

ミャンマーで感じること

2015年09月21日

朝起きて、ホテルの朝食、ビュフェ形式で悪くないが、宿泊客は日本人が多い。窓から市街を眺めると、イギリスの植民地であったがゆえだろうがヨーロッパ風の建物が立ち並び、一方で、日本からの援助が経済発展を助けているのだろう、日本車ばかりで中古が普通車からバスまで寄付されているのか車は右ハンドルで右通行。本来のあるべき安全のロジックとは異なるがそれほど事故が多いようには思えない。托鉢の僧が何十人も列をなして歩く。露天商がそれに応じて商品であるはずの食べ物を分ける。托鉢僧を超えて露天商が聖人に見えてしまう。

今日は朝から夕方4時半まで、ミャンマーでの縫製の実技試験を見学。ミャンマーでも洋服を一着縫える人というのは少なく、会社で働いている経験者よりも、家で仕事している人のほうが明らかに力がある。試験でも糸の始末もしないのが普通であるということからしても、縫製と言うのは縫うだけで糸の始末はほかの人の仕事ということだろう。縫製の先生もおられたが縫うのは上手でも糸の始末をしないのでそれがミャンマーでは普通であると捉えるべきなのだろう。

縫製工場の見学以外に、何年か前にハリケーンがヤンゴンの地域を襲ってから親を失った孤児が増えて川沿いの簡易住居で生活している様子なども知ることができた。けども悲壮感がないように思うのは、インドに行ったときと同じで、いろいろなものを受け入れるのがミャンマーなのだろう。冷たいかもしれないが、中途半端なきれいごとで甘やかして取り返しの付かない状態ではなく、厳しさの中に人の優しさを感じる気がするのだ。

帰りの空港でも、おみやげ物屋に立ち入ると、聞くと説明もしてくれるが、いろんなものを見て買わなくても仕方のないことと諦めてくれて悪くないのだ。ミャンマーはジェイト、ルビーなどの石が有名。いくつもお店があってたくさん並んでいてもどうしてどれも形が素敵に思えないのだろうと思う。私の中で美しいと思える形が決まってしまっているのだろう。


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