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リネンや麻を織る日々をつづっています。

リネン日記

ミラノウニカ最終日

2016年02月11日

今日はミラノウニカの最終日、朝ホテルのブッフェでフル充電して、タクシーで会場に向かおうとすると昨日と同じタクシー運転手。私以外はタクシーをあんまり使わないというのが良くわかる、通訳の人にミラノではタクシー使わないのですがと聞くと、交通網が発達していることとあとはタクシーにボラれるのを警戒して使わないのだと言う。

終わり間際、ジャパンパビリオンの4箇所で流されていると言う日本の匠のビデオをはじめてみて、見逃さなくってほんと良かった。ジャパンパビリオンの日本生地のプロモーションへの力の入れように驚くばかり。林与なんかはおっさんなんで表にでないほうがよかろうといつも思うのだがいい感じで編集いただいて、ジャパンパビリオンの一員として参加させていただいている恩恵を一番くらいに受けさせてもらっているのが林与なんじゃないかと思える。私自身は機屋というのは地味な存在であるべきだと思うところもあって、勘違いすると仕事の意味のわからないレベルまで落ちてしまうし、本質を忘れ損得勘定優先のチープな存在になってしまう。

ヨーロッパに来て高級ブランドさんとの商談でも、ほとんどの場合、林与の麻生地の値段は高いと感じられることが多い。たぶん、ヨーロッパメーカーのリネン生地の1.5倍から2倍くらいの値段だろうと思え、さらに送料や通関費用なども乗るので、ヨーロッパのアパレルメーカーにとっては、林与の麻生地は、ヨーロッパメーカーのリネン生地と比較して最終2倍から3倍の高額に映るだろう。一つとか二つの生地の比較ではなく、全体的にこの会社のものづくりは他とは違ってみたいなものを感じてもらえないと受け入れてもらえないだろうから、ヨーロッパの企業とは違う要素をもって憧れてもらえる様なものづくりのスタイルを持つことが大事だと思える。

匠のコーナー以外にも、現地の雑誌などにも載ったりこれから載るとかで、林与の生地やものづくりがメディアを通じてヨーロッパでファッション雑誌を読まれる方に伝わるかもしれないと思うと楽しみで、ものづくりに強くあるためには生き方に他にない強さが必要だと思える。それは日本が失ってしまった島国根性的なものかもしれないと思う。島のような限られた状況のにおいて独自に他を卓越するような何かを生み出していくために重要な要素は人という要素の人生観の違いであろう。

イタリアに着いたときはやせ細って歩いているとベルトをきつく締めていてもズボンが落ちるほどだったが、この3日で10kg以上増量でき、ベルト無くてもズボンは落ちないほどに復活。病気で痩せたのではなく食べる時間も無く動き回ってたいただけでなく、追われながらも織機や機を立ち上げるために頭をフルに使って相当のエネルギーを消費したのだと思う。追い込まれた状況で正しく仕事をしようとするときに林与のペンティアムプロセッサーは案外消費電力が大きい。食べて元に戻ったので健康な証拠だろう。元に戻れば食べ過ぎ防止リミッターも機能しているようだ。


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