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リネンや麻を織る日々をつづっています。

リネン日記

リニアモーターカーと新幹線と地下鉄と自動車

2016年03月21日

今回も空港からリニアモーターカーに乗ったが、時速300kmでの運行となっている。以前はもっとスピードが出ていたと思うのだが、時折強い揺れなども感じるのでスピードは控え目のほうが良いだろう。新幹線乗ったが同じで、以前よりも振動や音などが大きくなっていた。

機械と言うのは最初が一番良い状態で、それを維持していくというのはなかなか難しいものだろうと思える。リニアが往復で1500円程度で乗れ、新幹線も1時間乗っても片道2000円ほど。地価からして日本と並ぶくらいになっている中国でその価格で鉄道インフラというのは日本の5分の1以下。車両なんかのメンテナンス費用が生み出せるのかというと難しいのではないだろうか。

地下鉄は、1時間乗っても100円ほど。上海の給与水準が日本と並び始めている中で、うらやましいとしか言いようがない。一方で、自転車なんてほんとうに見かけなくなった。バイクですらも、市内とかは禁止されているのだろうかほとんど見かけない。中国も完全な自動車社会になってしまっている。

織物に関して思うのは、機械技術じゃないところが大きな要素であるところ。林与でも40年、50年前の織機が今も動いて、それは中国だと時代遅れで評価されにくいところ。今の全世界的なリネンブームの流れの中で、楽な方向には逃げずに自分の限界の蓄積でものづくりを経験しておきたいと考えている。

国際展に出ていても、なぜそんなに高いのか驚かれることが多い。麻の中では相場度外視で、世界でも一番くらいに高い麻のテキスタイルメーカーなのは承知しているが、林与のような個に等しい小さなものづくりが世界の麻のトレンドを形成していることも多い。長く続ける秘訣はと聞かれて「我慢」という答えが浮かんで来るのも事実で、決して楽をしているわけではない。

先代の葬儀のあとに、親身に私を応援し見守って下さっている大手の住宅メーカーの本社工場の工場長も経験された親戚の方から、「製造業は日本では無理だろう」と助言をいただいたこともあるが、自分の力で試してみたい気持ちのほうが強かった。それから8年、何とか会社も自分の思う方向も大部分で貫きながら続くことができて。日本で繊維が難しいというけども、普通では考えられない大きな重荷も背負いながら十倍働けばなんとかなるだろうと楽観視しているので、普通以上に頑張っている人なら繊維というのは日本でも十分に成り立つ世界だろうと思える。

一方で、キズを出したり、失敗しても、それを自分で挽回する気持ちのないような人はほかの人の正しい仕事を台無しにするので去るべきだというのも事実である。タクシードライバーに例えるなら毎日物損事故を起こして事故が起きるのは当たり前というタイプである。そのレベルだと仕事の問題じゃなく人生観の問題があって直すことは本当に難しい。


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