リネン日記
オオクワガタ
2016年06月06日
夜8時の事務所前、電灯の光りの中を黒い影が動き回る。しばらくすると、事務所の階段にクワガタムシ。子供力が落ちたのか、それがオスで、小クワガタでないのはわかるのだが、ヒラタクワガタなのかオオクワガタなのか区別がつかない。あまり強くない、弱いオオクワガタな感じなのだ。手に乗せて頭をなでてあげると逃げようともしない。ほかに戯れる相手もいないのだろう。出荷があるので、3分ほど新鮮な気分になって、近くの木の上に逃がしてあげた。
まだ夏は始まったばかり、なんとか、この夏を生き延びてほしいものだ。周りに食べるものすらないだろう、樹液のでるようなクヌギなどはもうほとんど見当たらない。人が住み易いように変わっていくはずなのだろうが、思うに、人というのはクワガタ以上にいろんなこともできるができて当たり前の世の中になって、ひとりの人の力と求められるものの差が開きすぎて、大工さんなんかが消えていくのもよくわかる。大工さんでは震度7に耐えうるような瓦の載った木造建築が難しいのは当たり前で、それを保障すべがなく、ほかの近代的な建物が本当に震度7に耐えるのかは別にして震度7に耐えるとPRできて仕事を取ってしまう。
建てている会社よりも家のほうが長持ちするので、建てている会社が家を何十年保障してもそれ自体が無意味だったりするが、そういう保障をして消えていくところがそのときに売り上げを伸ばしているものだ。まだ、なんの保障もしない大工さんのほうが面倒をみてくれそうな気がするけども。
オオクワガタは大工さんみたいなものだろうか。宿るクヌギがなくなったオオクワガタと、建てる家がなくなった大工さん。大工さんのよいところは、一人の中に家を建てるすべての知識が詰まっているところだろうと思う。
まだ夏は始まったばかり、なんとか、この夏を生き延びてほしいものだ。周りに食べるものすらないだろう、樹液のでるようなクヌギなどはもうほとんど見当たらない。人が住み易いように変わっていくはずなのだろうが、思うに、人というのはクワガタ以上にいろんなこともできるができて当たり前の世の中になって、ひとりの人の力と求められるものの差が開きすぎて、大工さんなんかが消えていくのもよくわかる。大工さんでは震度7に耐えうるような瓦の載った木造建築が難しいのは当たり前で、それを保障すべがなく、ほかの近代的な建物が本当に震度7に耐えるのかは別にして震度7に耐えるとPRできて仕事を取ってしまう。
建てている会社よりも家のほうが長持ちするので、建てている会社が家を何十年保障してもそれ自体が無意味だったりするが、そういう保障をして消えていくところがそのときに売り上げを伸ばしているものだ。まだ、なんの保障もしない大工さんのほうが面倒をみてくれそうな気がするけども。
オオクワガタは大工さんみたいなものだろうか。宿るクヌギがなくなったオオクワガタと、建てる家がなくなった大工さん。大工さんのよいところは、一人の中に家を建てるすべての知識が詰まっているところだろうと思う。