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リネンや麻を織る日々をつづっています。

リネン日記

経繋ぎ

2016年09月03日

シャトル用の12枚の機が完成して、それを織機に載せて、整経したインディゴ染の紺色の糸を繋いで、縦糸を送って、筬を通し直す作業。4枚の機から12枚の機に変更するのが予想以上に梃子摺ってしまって、それを待つ状態で2日間が過ぎてしまった。その間というのは倉庫での作業やワンピースつくり。

自分の企画した布ができるまでに、工場の中で人が作業をし続けていても何も生まれていないように思える時間が非常に長いのも経験をしてもらいたい。2日、3日何も進んでいないようでも人が働いていて少しは進んでいるのである。それがこだわりを生むためのものづくりだったりするものである。また、人が働くにしても現場の人の力というものもいろいろと異なるということも実感をしてもらいたいし、それが結果としてものづくりの強さ弱さにつながってくるものである。

自分が作りたいと思う布を得ようとするときに、外を探すのか、自分で生み出すのかでは大きな違いだろうとは思う。あるものを探すよりも自分でつくるほうが何倍も労力が掛り基本成り立つものではない。でも、それをやるところに意味を感じることでものづくりが成り立つみたいな部分を、繊維の業界に携わっていかれる方には知っておいてもらわないと根本の部分でミスマッチばかりだろう。出来上がった布を探すのと一から布を作るのとは、同じ布を手に入れるにしてもまったく別の話なのであって、プロとして洋服を作るために布を探される方ならその意味の違いを理解しておいてもらえたらと思う。


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