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リネンや麻を織る日々をつづっています。

リネン日記

補助金提出

2017年01月20日

今日は補助金の提出締め切り、午前中から最後の資料のまとめをして、謄本を取ったり、午後3時が締め切り。すこし余裕を持って1時半に出発。途中、信号のない交差点で、四車線の白い実線が交差点内も高速道路のようにすべてのレーンに通った優先道路で、一方通行の路地からトラックが渋滞で止まっていて死角にもなっているのにその四車線を右方向から突き抜けようとしてきた車にぶつけられた。締め切りの15分くらい前だったので、先に警察にその旨も連絡してコラボに提出。現場に戻って警察も来てくれていて事務的に処理は済む。日暮れも近く、右側のライトが破損しているので保険会社を通じてレッカーを呼ぶ。修理には時間が掛かりそうである。

四車線の優先道路を走っていて徐行義務もないのに、次の交差点の信号が赤というのともうひとつの要因で注意もしブレーキも踏んで、相手の車が見える前から速度を徐行並みに落としていたことが幸いしている。それが青だったら、速度を緩めていることもない、事故はもっとひどかっただろう。相手が怪我するようなことだと、補助金の提出もできない話になっていたと思う。

仕事でも物損事故というのはよく起こる。作っているものの失敗とかも結局は作業者の不注意が原因となることが多く、被害に関しては交通事故のようなもの。また、織機というものは、使っているものが危険であるという要素をしっかりと認識していないと、その認識していない人が怪我をする。私でもシャトル織機を使うときには、万が一を考えてつねに周りに居る人をシャトル織機の横側から完全に退避してもらって動かす。自分が上手だと過信して自慢げに動かすなどはなく、そういうタイプが一番危ない。工場見学でこられる方にシャトル織機が動く様子を見せようとすると、シャトル織機というのは一台一台に癖があるので、シャトルが飛ぶスピードも異なる。麻糸は切れやすく、切れた糸が織り前の開口を妨げると、そこからシャトル織機が飛び出す可能性がある。

以前、養護学校の学生さんが動力でシャトル織機で織物を織るという計画を聞いて、リネン日記に危ないと否定的に書いたのも、やっておられる方のやられようとすることを邪魔するつもりはまったくなかった。実際危ないからアドバイスなのである。シャトルが飛び出すのみても、何が起こったのかわからないほど。飛び出すシャトルから逃げる方法はない。シャトルが体に当たったで済めばよいが、先がとがっているのでかなづちのとがったほうで思いっきり叩くよりダメージあるだろう。私がシャトルの使い方を教えるときにも、必ず、シャトルがしっかりとボックスに入っているか確認が出来る人でないと、シャトルの初速が付かないので、反対側で半たたきになり、飛び出す可能性が高い。織機が悪くなくても使う人次第で危険が増す。

ちゃんと確認が出来ない人は危険すぎて織りの仕事は辞めてもらうほうがよいというほどの判断しているので、養護学校の人だからという話でもない。なかには、養護学校の人でも使える人も当然いると思うが、一般の人でも正しく確認作業できる人というのは何人かに一人なのである。養護学校の人でも、何人かに一人だと思う。シャトル織機をみんな正しく使えるということは、全員が常に正しく確認毎回できるかというと、人というのは慣れれば慣れたで、大丈夫大丈夫の人も多く、なかなか難しい話なのである。私は使い方を教えるときに、シャトルがしっかりはいっているか、くどいほどに確認しろというが、それを馬鹿にする人もいたりして、そういう人が一人でもいると危なさが他の人にも広がるので、辞めてもらうのが正解と考えている。

シャトルが飛び出すのには麻織物特有の問題もある。縦糸が強く張りすぎるとシャトルが飛び出すとか、綿だと伸張性があるので強く張っても大丈夫だけど、伸張性の少ない麻糸は、織り前が後退して織り辛くなり、シャトルが飛び出す原因になる。そこまで行くと、だれも何が原因かわからない世界だと思う。一見、どこにも問題ないけど、縦糸の張りが強いという微妙な感覚に気がつかなければ、他をさわって直そうとすると織機自体のバランスが崩れる。そのあたりはもはや理論とか経験じゃなくて、ものごとを正しいかどうか正しくみえるものでもいつもと違う何かを探すために確認する感覚があるかないか。


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