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リネンや麻を織る日々をつづっています。

リネン日記

リネンデニム

2017年11月25日

今日はリネンデニムの出荷。リネンデニムは思い入れのある生地で、インターテキスタイル上海と合流して行われた国際テキスタイルコンテストでも3位に入賞したのも懐かしい。難点は織るのが難しいという問題があって、イメージ普通の生地よりも織るのが3倍ほど難しい。また、糸を1.5倍から2倍ほど使うので、生産コストが成り立ちにくいという問題もある。

今回も細番手を織っていた織機に掛けたので、まったく織れないような状態から織機の調整が始まり、調子よく数分織れるような状態まで持っていって、蒸気を発生させ工場の湿度を上げることによって、糸に湿気をもたせることで調子を上げる。2分から3分くらい動くような状態になった。糸が黒いので、糸も太いけど筬とおしなど見極めが難しいので、経糸切れはできる限り起こらないほうがよいのである。

L25のリネンデニムも織っていただけに、今回のL40はそれよりは生地の重さ的に3割ほど細いのでうまく織れないといけないのである。最近の染め糸の糊が硬さを感じるあたり、糸の伸度がない感じでその影響もあるだろう。これは一概に染の問題なのかというと、この数年でも糸の質は、染めをしない場合でも、通常の番手、中国のオーガニック、イタリア銘柄のチュニジア紡績のオーガニック、リネンL100番手、ラミーなどの細番手、どれも弱くなって、そのままおる場合数年前より織り技術がより必要となる。糸の値段のほうはリネンは為替が円安の影響と関税で4割ほど上がってしまっている。

日本のリネンブーム落ち着きを見せたのも為替の影響が大きいであろう。世界的にはリネンはエコな側面からも根強いブームとなっている。


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