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リネンや麻を織る日々をつづっています。

リネン日記

テキスタイルマルシェ最終日

2018年05月19日

最終日の今日は、小さなお二人がワークショップの手織りに興味。子供はすごいなあと思う。自転車を漕ぐように織物が織れて行く。ピンポイントな説明だけで50cmほどの生地が織りあがる。横糸につかう素敵な糸は出展者のカツミ産業さんからいただいた。織った布はお持ち帰りしていただく企画で、初めてでも簡単に織物が織れるワークショップとなった。

この織機もなぜ手に入れたのかというと、近江上布絣柄の広幅織物をつくるのに、基本手織りのほうが織りやすくて多くの人が作業に携われるのではないかと思ったところがある。シャトル織機で織る利点もあるが、シャトル織機で1本1本織るためには、シャトル織機を使いこなせないとならない。手織りだと昔は村じゅうの多くの家が、林与の織物を織っていてくれたのだから、多くの人が絣織のプロジェクトに参加してもらえそうな広がりがある。手織りだとかすり織りがどれだけ簡単に織れる様になるのかのテスト的に導入したろくろ式のミニ手織り織機である。縦糸が通っていない状態のものを手にいれ、立ち上げと整経、織れるまでの調整には1日2日使ったが、うまく織れる状態になった。織るだけの作業だと楽しいと思う。

また、高機の織機も改良を加えて広幅にして比較したい。今後の予定では、広幅で絣織物を織ることを実現するために、いろいろな工程や道具の改良をさらに行って行く予定。手機もその一つで、広い幅の織機を自分で作って絣を織りやすくする。シャトル織機用のソウコウやソウコウ枠を使ったり、分解組み立てが簡単であるとかの要素も必要になってくるだろう。

連休明けのPTJに手織り機の持込を予定をしていたがトラブルがあって持っていけなかった。そこで、今回のテキスタイルマルシェが皆さんに織機を見て雰囲気を味わってもらったり、織りを経験してもらうワークショップとなった。その背景には私自身のやりたいこと、誰でもが手織りや絣織りをできるような環境をつくるという思いがあったりする。組み立てが簡単な広幅の高幡を自作するも理想的な方法であろう。

絣織を広幅で復活させ日本の織物はすごいなあと世界中から憧れてもらえるようなことになれば、それが日本の創作的な織物が残れる道の一つだろうと思う。見たと途端にすごいなあと思える布とか力を感じる布というのはなかなか出会えることも少ないものである。テキスタイルマルシェの中では、以前の出展でご一緒させていただいた京都の棉気さんの生地がそんな布が多かった。柿渋だったり、プリントだったり。自分でやっておられることが多く、やはり自分でいろいろやっておられるからそれが布に出てくるのだろうなあと。


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