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リネンや麻を織る日々をつづっています。

リネン日記

西脇の機屋さん

2018年09月13日

先日、大阪の手作りフェアで西脇の大城戸さんとお隣させていただいた。基本的には、捨て耳を販売されていたのだが、捨て耳も販売用に片側だけ限定とか綿100%とか、ウォッシュ掛けたり、染めておられたりとかで完成度の高い捨て耳なのである。そうそうそういう発想が湧いていると布もいろんな布ができるわけで、角っこに30枚くらいだろうかいろんなハギレをおいておられた。大きな機屋では逆にできないことを小さな機屋だからできるというところを実践されている。日本でも自分で生地を作れる機屋というのは数少ないものである。

機屋というのは結構力が必要なので、社長と若手の社員の男性スタッフの方は筋肉バリバリタイプでこれは繊維業界筋肉番付では史上最強だと思う。それだけでも今までの体力の域を超えたものづくりができそうな気がする。そこに捨て耳などの繊細さは女性スタッフの活躍だろう。対面での販売を心がけておられ生地売りイベントなどされているので、実際の機屋さんでこれほどユニークなところはないと思う。つくられている生地も一貫生産されたものが多くオリジナリティあふれている。たぶん、3人全員が生地を自分で企画して形にできる理想系ではないだろうか。

地場産業といいながらもやるものがやることで残るだけのこと。基本の形はあったとしても、日々仕事を前に進めてやっていく力が無ければ残ることもできないだろう。林与の先代にしても母親にしてもなかなか実際の仕事をするのは難しい。産業が衰退するのはそういう基本的なところができなくなるところから。実際のものづくりが海外に移って行くのも何十年の経験者よりも毎日やってる素人のほうがものづくりでは上だったりするから、経験者の意見を聞いているよりは自分で何でも実践して経験をつんで行くのが一番であろうと思う。


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