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リネンや麻を織る日々をつづっています。

リネン日記

升田幸三

2018年11月14日

升田幸三という棋士がいた、晩期はまさにおっさん。この爺さんとくらべると、目立ちたがりの一二三さんがいくつになっても子供にみえるほど、だけど、将棋に人生を掛けていた。そういう人がもういないのが今。なんで、あんなボロボロの爺さんが強いのか、いわゆるくすぶりなのだろうけども将棋というものが玉を取り合う世界であるという本質を持っていた。お行儀のよい世界に落ち着こうとするけども、そこではない実力の世界。

そういう人生観が好きである。将棋界で天空人が恐れるようないつでも下から這い上がる力。タイトルとか安定とかそんなものは意味はない。名人をなんら価値のないものとして取りに行く。道を極めている人の世界な気がする。盤上の勝負の世界だけのことで、それが将棋の本質だろう。タイトルなんかは勝負の世界とは別の無意味な世界。将棋の世界は本来そういう世界だろう。

升田幸三が名人になろうが、升田はじじいでよいのだ。そういう強いじじいがよいのである。藤井聡太氏は同じ臭いがする。負けて悔しくて泣くとか。一つ一つの勝負を大事にしているところが本物。



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