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リネンや麻を織る日々をつづっています。

リネン日記

工場見学

2019年04月12日

今日は大阪の上田安子服飾専門学校のトップクリエイターコースの皆さんが工場見学にお越しで、まだまだ生産が続いている状況なので手も足りずに散らかった状況の中、数人の工場でもいろんなことやってるのをお話しさせていただいた。多分、織機の構造の説明とかほとんど服を作られることとは関係ないのも分かってはいるけど、一般的な工業生産にしても、伝統工芸と並ぶかそれよりも大変なくらいの綿密な作業が伴っているのを知ってもらいたく説明。

仕事を優先のため、現在、基本、一般向けの工場見学はお断りさせていただいている状況なのだが、全くもって普通じゃない林与とでも取り組んでくださる先生方の心の広さ、また、学生さんをそういう現場に誘導もくださるというありがたさ、現に今、林与では上田安子のトップクリエイターコースを卒業した方が一人、林与に入って普通じゃないのを支えてくれている。

その女性スタッフも実質、3日ほどの現場経験でシャトル織機を動かしてみなさいと、試練的なチャンスを経験し始める。日本に百台あるかないかくらいの状態も良いヒガエ付きの希少なシャトル織機を任せる。日本では織物経験なん十年のおっちゃんでもシャトルは怖いわで、逃げ腰なシャトル織機をさわってもらうのも絶対無理な世界がある一方で、海外では小学生がシャトル織機を当たり前に動かしているとか。仕事というのは経験の長さじゃなく、一回一回の深さそのもの。

今回の見学も熱心に聴いてくださる学生さんがいてくれてうれしかった。見学後も、家で一度リネンというものを使ってもらえたらよいなあと、シャトルで織ったリネンのキッチンクロスなどをプレゼントさせていただいた。年を取ったらできなくなる一方が普通なので、若いうちからいろんなことに挑戦をして軽く越えていってもらいたい。夢を実現するためには自分自身が一番動かないとと思う。アイリッシュリネンのプロジェクトの冊子も同封したが、現在では幻といわれ手に入れるのが非常に難しいアイリッシュリネン糸を織り上げるプロジェクトのことが書いてあって、林与が10年ほど前、40歳のころに取り組んだプロジェクト。デフレで高いものが売れなくなる流れの中、没頭し、とことんつくりたいものをつくるに挑戦してやってみた思い出、迷ったときに、また、何かやろうとする人に読んでもらうと参考になることもあるかも。探していた幻のアイリッシュリネンの糸が林与の倉庫で見つかり、しかもそれが140番手という超細番手で、いろんなことが惑星直列のように揃って素敵なリネン生地に織り上げることが実現できた話です。

2006年頃に、アイリッシュリネンの糸の情報をネットで探していると、同じような思いをもった方がたしか2000年を過ぎた頃におられ、北アイルランドまで行かれたけどもアイリッシュリネンの糸にはたどり着くことができなかったという残念な話をブログに書いておられたのを見かけました。そのブログを書かれていた方限定になってしまうのですが、もしリネン日記読まれていて、北アイルランドで紡績されたアイリッシュリネン糸を今もご自身で織ってみたいという思いあられましたら林与までご連絡いただけませんでしょうか。


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