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リネンや麻を織る日々をつづっています。

リネン日記

ジャンボタニシ

2019年06月08日

ミナミヌマエビを数日飼ってみて思うのが、人の手間が要らないこと。その中でたくましく生きていて、また、1年くらいしか生きないので、100匹以上飼っていると、2日に1匹くらい大きめのが死んだりする。一方で、小さな小さなエビが何匹か毎日くらい生まれて、人間の100倍のスピードの生命がある。

人間社会というのはそういうのを忘れたところにあったりするもので、人の人生においても、そういう諸行無常を受け入れるというのも大事なんだろうと思う。ミナミヌマエビももっと自由にしてあげたいが、たらいの中で飼ってあげるくらいが一番安全だったりする。

水は工場の横の農業用水路から取るが、その用水路にも生命は存在するが、その用水路の水は人の手にゆだねられ、人間社会の加減で増えたり無くなったりで、その水路の生物たちが普通には生きてゆけないのも気の毒な話だなあと思う。飼われている動物以外に生きることが難しいのはかわいそうな話ではある。

自然界で増えることができるなら自然が残っているとうことであるがそうはいかない。その理由が他の自然の天敵ではなく、人間社会の都合だったりする。ミナミヌマエビは人間にとっては害虫でもないから、人が駆除しようともしていないが、それでもダムなんかができると今の自然界では生きてゆくのは難しい。

一方で、ジャンボタニシという稲を食う厳密にはタニシではないタニシに見える害虫がいる。工場の横の農業用水路にも、なぜか、大きなたぶんジャンボタニシが10匹くらい見えるだけでもいる。これも、人間の都合で1980年代に食用に全国の都道府県で養殖を始めて収益性が乏しいから、見捨てて自然の中で繁殖して、絶滅をさせるのが難しいやっかいな外来種となった。私もはじめみたときは、タニシでも大きく育って元気にしているんだなあと、自然に思える大きなタニシの裏に人間たちの浅はかな損得勘定があって金にならないと放置されて今度は害虫扱い。ジャンボタニシに罪はない。

別の目線から見れば今の日本の環境でも生きて繁殖できるジャンボタニシはサステイナビリティのある生き物。そういう人間が手を焼くような生き物しか田舎であっても自然の中では生きて繁殖してゆけないというのもなあ。


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