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リネンや麻を織る日々をつづっています。

リネン日記

すごく良いお天気

2010年05月02日

なんか、今日はすごく良いお天気になりまして、日差しも夏に向かいますよという感じです。こんなに良いお天気の日には、まったりとしたい気分なのですが、書類やショップの管理など等をこの休み中に行っておかないといけないことが山積みです。

今日は、お天気が良いので、倉庫に行きましてアイリッシュリネンストールの生地を取り出して加工しましました。アイリッシュリネンストールの糸が30年以上も昔に北アイルランドで紡績されたものであるというだけでなく、このアイリッシュリネンストールを洗うために使うものも、ずいぶんと昔に林与が買いました、未開封の大きな角型の花王の石鹸を取り出してきました。

この洗剤を何年分も大量に買った理由がオイルショックで良い物がなくなってしまうということで、買いだめしたということです。近江上布の製造工程で洗いなどを掛けるときにもこのような石鹸が使われてきました。林与の生地というのは、完成度の高いものが多いので、いつでも、どこでも作れるという思いがなく、ひとつでも欠けてしまうと、おなじ良いものを作れなくなるという思いでものを作っております。

20年前の生地と今の生地にしても、同じ番手の糸を使って同じ加工を施しても、同じに仕上がりません。洗剤ひとつ、薬剤ひとつにしても廃盤になり代わってしまうと、仕上がりが変わってきてしまうという問題は、同じ価値観を伝承したい林与が頭を抱えるところです。そういう部分が、日本製品と海外製品の差であり守っていかないといけない部分であり、良いものを作るためには、ベストな選択で動いていかなければならないところ思います。

リネンストールの細かな仕上げというのは、各社ごとにいろいろな工夫があるとは思うのですが、林与のアイリッシュリネンストールは、本来の糸の良さを実感していただきたいので、柔軟材を一切使用しない仕上げにしてあります。良質な糸に近江の自然の力を吹き込んだリネンストールです。飾らないシンプルな中にほかにない上品さがあるところが、品があると思えるところだと思います。


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