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リネンや麻を織る日々をつづっています。

リネン日記

キャッシュレス決済の問題点

2019年11月09日

政府の推進しているキャッシュレス決済というのには、クレジット問題、つまり借金問題がつきまとう。また、個人情報の問題も絡む。国民を借金体質にするのがキャッシュレス化。サラ金からお金を借りるのと同じ金利15%問題がクレジット決済には付きまとう。そこが大事なポイントで、それがあるから国もキャッシュレス化を推進するのであり、業者と癒着した行政の体質。

繊維の世界というのも現金決済ではなく掛け売りというのがまだまだ多い。それがいわゆる商社機能の一つなのであり、そのために口座開設など仕事をする相手を選ぶ。ものづくりにおいては、お客さんがお金を用意して仕事を進める以外の場合には、お客さんに信用を与えてものづくりを進める。100万円の仕事を発注するお客さんがいるとして、ものづくりを進めるためにはそのお客さんを信用して最初に材料や加工賃、間接費用など、70万円、80万円使ってからの話で、自分の資金をつかうので資金面ではお客さんに70万円、80万円を貸すのと同じところから始まる。それを代わりに行うのが商社の機能なのであるが、実際にそういう側面はもうあまりうまく機能しなくなっている。

実際の商売が現金化の流れの中、一方で、消費者に対してはキャッシュレス化の流れ、これは中小零細企業が廃業の流れの中、個人に対して企業をさせようとするのと同じ流れ。金融業界では資産をもっている個人というのが次のターゲットとなってきていて、それが業者だけでなく国としての行政の方向性となってしまっているのが問題なところ。国道沿いにも新しいお店が新規オープン、3年で廃業していく新規ビジネスというのは資金が尽きたら終わり、商売なんてものは金を借りてまでするもんじゃないというのは、厳しかったといわれる與一じいさんの言葉。近江上布の世界を作り上げることができたのも価値を生み出す力があったから。

人のつながりが薄れると、現実的には、時代の流れは現金主義なのである。その現金主義をキャッシュレスに転じようとする背景には人を契約で支配しようとするような流れがある。政府がサラ金問題を放置し続けた昭和の時代、それが最高裁判決で是正されて、今度は政府と信販会社がその流れを呼び戻そうとしている。


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