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リネンや麻を織る日々をつづっています。

リネン日記

限界

2020年01月27日

私もいろんな限界に挑戦をすることがあるが、この20年ほどモノづくりの限界に挑戦しているというよりも、構造的な問題の解決に悩んでいることのほうが多い。人はいろんな考え方があるので、その考え方というのが変わることはまずない。それまでの生き方があるので教育を受けたからとか人に説教されたから変わるなんてことはないのである。自分ががんばれば他の人もがんばってくれるだろうみたいなことは、家族でもないのが普通でそれを他人に期待すること自体が間違っているのであろう。

私自身は頑張ってる人は応援したいと思うが、頑張るというのも自分が頑張る環境から作っている人を応援したいのである。ある方の紹介で私に教えてほしいと助けを求められてきた方があったけども、聞くばかりで自分が動こうとされない。それはどういうことですか、自分はコンバーターで専門的なことは素人だから分からない。それだと企画を受けるコンバーターの仕事をするのも難しいだろう。まず、経験を積んでもらったほうがよいだろうと思うのである。実は私もその分野のことは素人だけども、一度、2度の取り組みでそれなりに覚悟決めてやろうと思って取り組むので、かなり深いところまでたどり着くだけのことなのである。自分がやったほうが簡単にできそうならその分野でも機械装置を入れてでも自分で抱え込んで思い通りのことを試してみたいと思うから本気なのである。

自分がやればうまくいくことでも、内部でも他の人にやってもらうとうまく行かないことは多い、外に業者に頼んでもこうやってこうやればできないことはないのにということがなかなか簡単にはやってもらえないことも多い。それも冒頭の人にはいろんな考え方があるから仕事観というのは人生観が出てしまって、ものが正しくつくれるのが当たり前とかみたいなところにたどり着ける人というのは10人に一人か二人くらいじゃないかと思う。手先が器用とか慣れの問題というよりも、人のいうことを聞きいて自分が作業したくないという性格の人は経験の幅もすごく狭くなるので難しいと思う。自分の好きなものをつくって食べてゆけるのが理想だろうけどもそれは自分自身が作業して作って売って生活を成り立たせてゆかないと、他の人に頼んだりと成れば他の人の生活の面倒まで自分の好きなものをつくることでみていかないといけないことになる。その辺りが仕事の本質的な部分だろうと思う。

経営者の方と話をしていると人が多ければ多いほど人の面倒をみる苦労のことが多くどこも一緒だなあと思う。林与は家族経営規模の小さな会社で人が少なく、実際に目の前のことをどんどんと前に進めていける人が必要。そういう人というのは織物とか繊維の世界じゃなくてもどんな業種でも活躍できるタイプの人だろうなあと思う。以前、林与で働きたいと来てくれたすごく優秀な学生さんがおられたが、その時は逆に私のほうが、こんな田舎の小さな会社で5年とかでも働いたら外の世界に取り残されてしまうのではないだろうかと心配してよく考えたらという、そういう人を求めているのに目の前にそういう人がいた時に他の大きな会社でいろんなチャンスをつかむことを薦めてしまうようなバカをやってしまった。そういう目標が高く、実際に行動して動いている人というのはどこの世界でも通用するだろう。


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