for English speakers: Welcome to HayashiyoWelcome to Hayashiyo
リネンや麻を織る日々をつづっています。

リネン日記

あと5年、10年

2020年07月27日

そろそろ私も5年、10年を考えてできることをできるうちににやっておこうと思うことが多い。若いころは100kgを軽く超える経糸を巻いたビームでも一人で肩に担いで階段の上り下りもできたが、今はスタッフの子に手伝ってもらって運ぶことが多くなった。できなくなることもあるのは仕方ないが、仕事しているうちは、一番率先して仕事に取り組んだり、問題の解決に取り組んだり、一緒に働いてくれている人の手本になれるような部分を持っていないといけないなあと思う。自分の体にしても死ぬ時までに使い切れたら一番よいんじゃないかと思っている。もう十分に一人二人分の人生は経験できたような心境で、自分が自分がじゃなく、次の世代の人にもいろんな経験をしてもらいたいと願っている。

私も若いころに先代以上に仕事のことを真面目に取り組んで前に進めるような方に仕事を教えてもらったので、その考え方というのは今も正しいことだと思っているし、そういう考え方を常に目指したいなあと思ってはいる。そういうのが一般社会では受け入れられにくいことだというのも、それとは逆の人のほうが偉そうにしていたりとかもあったりしてなかなか田舎の商売というのは人の真面目さややさしさだけでは成り立たない、見下したりとか脚を引っ張ったりも多いのも普通に目にする光景の一つ。

自分がものごとを成り立たせていこうとすると自分の考えを持つことは大事なのだがそういうのをくじこうとする人も多い。それが言うことを聞くだけでいてほしい私の親であることも多かったりとややこしいのだが、自分の親くらい超えていけないと今の時代の日本の繊維業界でやっていくことは難しいのは当たり前。繊維業界というのは次の世代が前の世代の問題を大きすぎる問題を背負いながら地道に働きながら成り立たせているのが多いのが特徴の業界。

親が自分を超えられてしまう親の立場からすると恐怖みたいのも分からんでもないけども、そういう人間的な呪縛に縛られていたら、簡単な仕事の問題も素直に解決してゆくことも難しいだろうと思う。これから繊維業界で活躍しようとする人たちには、林与のおっさんくらい経験にしろ考え方にしろ軽く超えて行ってほしいのである。それが日本の繊維産業が衰退する主因だろうと思う。40代、50代でも日本の繊維産業で、いろんな産地の機屋のカリスマ的な人たちは、普通に努力の賜物で人としても揺るがないみたいなのが才能みたいに評価されているだけのこと。若いうちから毎日の積み重ねがあれば、2か月3か月で、何十年の人を超えていくことも普通に可能だと思う。最後には自分で場所をつくって次の世代を育めるような立場になってもらいたい。私自身は自分自身の可愛さで力になびかず頑張る人を応援しようとする方にいろいろと助けてもらった、アメリカでの経験と、日本の繊維の業界にもいく人おられるのに出会えて気が付くことができた。でも8割ほどの人は、自分の欲とか力になびいて頑張る人をくじいてが普通。日本でも正しいことが正しいと言えなくなってきているのは、次の世代に気の毒な話。


ホーム | ショッピングカート 特定商取引法表示 | ご利用案内