リネン日記
昔の布
2020年08月11日
倉庫に眠っていた布の一つを布公房DENさんの北山さんが気に入って使ってくれて、その生地を使って附田洋服がすごく人気で、また同じのができないかの話。その頃の糸からして違うからあのしなやかな今のリネンにはない風合い。染めた染工場もいまはもうないだろう。残念な話だけども昔のリネンの風合いを今のリネン糸をつかって出すことは難しい。
たぶん、加工は同じような加工をすれば、加工としては同じに近い加工だろうけども、加工にしても今と昔は違いがある。それは加工工場の技術の方に聞いても今の加工は昔よりは問題が起こるのを抑えるために控えめ。本来なら思いっきりの加工をするほうが良いのだろうけども昔ならそれで行けたが、今は染なんかも弱いことが多く、加工工場も加工温度を昔のようには上げることができないということ。
林与も、一度、いつも染めている染工場がいっぱいで、リネンも染められるという京都の染工場さんで反応染料で染めたが、加工を通すと3分の1くらいに色が落ちた経験がある。加工工場さんは70度の温度で処理をされるが、京都の染工場さんでは50度の温度でしか湯煎されていないということを知って、色落ちの原因が手に取るように分かった。落ちて当たり前なのである。
落ちて当たり前なのだけども、3分の1までに色が落ちるというのは繊維と染料が反応もちゃんとしていないような状況で、色が落ちた話をすると逆に切れられてしまっていて、技術的な相談も無理だと思いそのサンプルはあきらめたが、仕事が欲しいということでリネンも染められますといっておられてお願いしてもやはりこういう問題を一回一回乗り越えてゆけないと技術的な壁を乗り越えるのは難しいだろうなあと思う。昔だと中国の染がそんな感じだったけども、今は日本の染でも得意分野が異なればそんな問題は起こりうる。
別の話で、麻でも、生成りをそのまま染める染というのは一般の人が一番思いつきやすいことなんだけど邪道ではあり、どうでもよいものならそれでいいけども、ちゃんとしたものを作りたいなら止めておいたほうがよい話。色はきれいに染まらないし落ちてゆく。海外のリネンだと案外ありがちなトラブル商品の作り方なのである。
リネンのキナリにしても、あの色というのは吸い上げた土からの養分の色で、太陽に当たったり水でさらされたりして抜けていきやすい。耐光堅牢度が弱いのがリネンの生成りで、本来は色むらも起こりがちなのである。大麻なんかの生成りは全長が2mを超えるので、上部と下部の色の違いも著しく、紡績したときの色や品質が安定しない問題を抱えている。
たぶん、加工は同じような加工をすれば、加工としては同じに近い加工だろうけども、加工にしても今と昔は違いがある。それは加工工場の技術の方に聞いても今の加工は昔よりは問題が起こるのを抑えるために控えめ。本来なら思いっきりの加工をするほうが良いのだろうけども昔ならそれで行けたが、今は染なんかも弱いことが多く、加工工場も加工温度を昔のようには上げることができないということ。
林与も、一度、いつも染めている染工場がいっぱいで、リネンも染められるという京都の染工場さんで反応染料で染めたが、加工を通すと3分の1くらいに色が落ちた経験がある。加工工場さんは70度の温度で処理をされるが、京都の染工場さんでは50度の温度でしか湯煎されていないということを知って、色落ちの原因が手に取るように分かった。落ちて当たり前なのである。
落ちて当たり前なのだけども、3分の1までに色が落ちるというのは繊維と染料が反応もちゃんとしていないような状況で、色が落ちた話をすると逆に切れられてしまっていて、技術的な相談も無理だと思いそのサンプルはあきらめたが、仕事が欲しいということでリネンも染められますといっておられてお願いしてもやはりこういう問題を一回一回乗り越えてゆけないと技術的な壁を乗り越えるのは難しいだろうなあと思う。昔だと中国の染がそんな感じだったけども、今は日本の染でも得意分野が異なればそんな問題は起こりうる。
別の話で、麻でも、生成りをそのまま染める染というのは一般の人が一番思いつきやすいことなんだけど邪道ではあり、どうでもよいものならそれでいいけども、ちゃんとしたものを作りたいなら止めておいたほうがよい話。色はきれいに染まらないし落ちてゆく。海外のリネンだと案外ありがちなトラブル商品の作り方なのである。
リネンのキナリにしても、あの色というのは吸い上げた土からの養分の色で、太陽に当たったり水でさらされたりして抜けていきやすい。耐光堅牢度が弱いのがリネンの生成りで、本来は色むらも起こりがちなのである。大麻なんかの生成りは全長が2mを超えるので、上部と下部の色の違いも著しく、紡績したときの色や品質が安定しない問題を抱えている。