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リネンや麻を織る日々をつづっています。

リネン日記

三峡ダム

2020年08月21日

中国の三峡ダムが危険な状態にある。ダムが災害を救うという要素だけでなく、ダム自体が災害的な要素となるという問題で、日本の大雨の時にも同じような状況が起こって、結局、ダムで水量を押さえた分、下流域ではそれに応じた都市開発が行われるために、想定外の大雨になったときには大きな被害が起こるという問題。

毎秒75000トン入り込む状況で、毎秒限界だろう50000トンの水を放出して下流域を冠水させながらも、ダムの水位は上がりつつダム決壊の危険性は高まっている。決壊した場合には、下流域を飲み込むとか冠水させてしまう話になってくる。上流の重慶もダムの満水の影響で、長江の水位が上がり水浸し状態。

本来、ダムがダムとして使われればよいのだが、それに乗じて安全だという想定で河岸に開発が行われ、結局、早期の段階でも大量の放流すらも難しくなる。日本の河川敷での開発なんかも同じような問題で、それをもったいないと思うと、早めの緊急放水が出来ずに、結局雨が本降りになったときにはダムは一杯というような、余計に危ない状況をもたらしてしまい、越水とか決壊が起こりやすくなる。

ダムがあっても、大雨予測があればできる限り水位を下げるようなことが正しくできればよいのだが、それができないというような問題もある。大雨が降るような状況だからダムの水位をゼロにしておこうというようなことは利権などが絡んで不可能なのである。計画通りにしかできずに、大雨が降ると水位上昇でダムの決壊の話になってくる。

日本のダムは建築技術がしっかりしているから決壊ということはほとんどない(ダムの越水で済む可能性も高い)だろうけども、決壊したときには通常の大雨での氾濫ではすまないような事態に陥るのを忘れてはいけない。

あきらめるときにはあきらめて河川敷のリクリエーション施設などは放水で流してしまうような覚悟も必要だろう。分譲が進んでいる地域には前持った緊急放水で雨が降る前にダムの水の放流の危険から社会生活や経済活動などを停止して避難してもらうことも必要だろう。そういうのが本当の大きな被害になりうるダム決壊を防ぐための予防策となる。ダムがあるから安心というのではなく、ダムが運用次第でもってしまう危険性も理解しておくことは必要だと三峡ダムの件をみて再認識する。

河川敷のお金をかけてきれいに手入れされている設備を流してよいという判断ができるものは少ないだろうと思う。三峡ダムの場合でも、事前に放流を始めれば下流の開発の進んで河岸地域が冠水したりはする。それを食い止めようとするとダムの水位はどんどんと上がっていってしまう。ダムというのは決壊しないことが本当に大事で、決壊したときには大雨のどころでない自然災害を超えた災害を生んでしまうので運用するものの運用姿勢というのは非常に大事である。

中国では20年に一回に災害を考慮すべきではないと言う意見が政府的にはあるようで、それはまたひとつの判断だりう。けど、人々は巻き込まれて死なないように気を付けないといけない。中国に人が並んで待たないといわれるのもそういうお国柄があるんだろうとおもう。


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