リネン日記
本麻
2021年01月16日
昨日、本麻が加工から上がってきた、色味がズバリになるか心配をしていたけども、ズバリでよかった。加工前に糸で比較していた時には若干赤いかもとおもって心配が続いていたけども、経糸の黒というのはどうしてもモミが入ると色が汚染をするから赤味が打ち消され茶色味に変わったようである。サンプル時の生地と同じ色味にズバリで大満足。
せっかく仕事しても上がったものの色味がズレてしまうと悪い結果でしかなくなる。過去のサンプル生地から色をとったりすると、どうしても染色ロットの関係や、加工ロットの関係で、色味が本生産の時にずれてしまうことがある。
たとえば10年前につくった本麻のロイヤルラミー糸と、今のスーパーロイヤルラミーが同じ色に染まるのかという問題がある。染料だってメーカーが同じ染料を続けているかどうかも怪しいし、メーカー染料の色の廃番も頻繁にある。
原色をそのまま使っているとか以外で、3つの染料を配合したりして色をつくっていたりすると、廃番になる確率も高くなり、同じに染まるというのは奇跡に近いことだったりする。また、20kg、30kgで染めるとの、3kgとかの染では窯の大きさも違うし浴比なども変わってくる。同じに染まることのほうが奇跡かもとおもうが、ほとんど同じ色味に染まりあがってくるのでさすがだなあと思うことも多い。
同じものを同じにつくるというのは、何か一つでも要素が変わると極端に難しい話になってくる。今のように、スポット的なものづくりが多くなってくると過去につくったものとは背景が変わってしまっていることがあり、自分の推測なんかを信じて一番正しいと思う組み合わせで作ってみるしかない。織物も織った加工前の糸の色と加工後の糸の色では違うのは当たり前で、それがどう見えるかは想像で加工前にどの糸を使うかなどを決める。林与のなかで、染料が廃番になったとかで廃番にしてしまった色もあったりで、近い色で代用するしかないことも多いけど、答えが本当に正しく出るかどうかは、整経している時も織っているときも加工に出すときも胃がキーとなる思いの時がある。一つ色がブレてしまえば1か月とかの仕事がやり直しもある。加工から上がってきて結果が正しいかどうか分かるのである。
今は本当に、先染めのチェック柄などは減ってしまっているけども、麻の先染めというのは本当に希少なものになってしまった感がある。縦も横も色が同じなら同じ糸を使えるのかというと一般的にリネンの場合にはイエス、ラミーの場合にはノーである。ラミーの場合は毛羽が多いので強い糊をつけておく必要があり、強い糊のついた糸というのは横糸に使うには不向きなので、横糸は無加工(無糊)の糸を使うのが正解なのである。リネンも番手やロットによっては、いろいろと前処理的なことをしてから織ることもあったり、レピアでおったり、それが難しければシャトルで織ったり、その時々に応じて、正解を見つけるしかない。織れないときには、調子の良い織機に経糸を載せ替えて織ることも多い。
林与には30台くらいの織機があるけども、その設定はどの台も異なっていて、縦本数が違ったり、高密度用だったり、定番ストールに特化した織機だったり、いつどの規格の注文が入っても機を載せ替えることなく、調整を掛けることなく、織ることができるようにしてある。一つ一つの台を一つの織物規格に特化させているような感じ。普通は同じ規格の織物なのでうまく織れることが多いが、織れないときもあってその時は糸の問題や糊付けの問題を疑ったりすることができる。少ない人数でいろんな規格の生地に対応するためには、いろんな縦本数に特化した織機をたくさん持っていることが得策だろうと思う。
30台織機があっても、そのうち動いているのは5台から6台くらいで、順番に縦をつないだりして準備も並行しながら5台とか6台を動かして行く、遊牧民のように仕事に応じて使う織機が変わってゆく。1年経つと同じお客様の同じ仕事をいただくことも多いので、1年に1回しか動かない織機もあったりするが、1年ぶりでもちゃんと動いてくれるんで、昔の織機ってすごいなあと思う。
せっかく仕事しても上がったものの色味がズレてしまうと悪い結果でしかなくなる。過去のサンプル生地から色をとったりすると、どうしても染色ロットの関係や、加工ロットの関係で、色味が本生産の時にずれてしまうことがある。
たとえば10年前につくった本麻のロイヤルラミー糸と、今のスーパーロイヤルラミーが同じ色に染まるのかという問題がある。染料だってメーカーが同じ染料を続けているかどうかも怪しいし、メーカー染料の色の廃番も頻繁にある。
原色をそのまま使っているとか以外で、3つの染料を配合したりして色をつくっていたりすると、廃番になる確率も高くなり、同じに染まるというのは奇跡に近いことだったりする。また、20kg、30kgで染めるとの、3kgとかの染では窯の大きさも違うし浴比なども変わってくる。同じに染まることのほうが奇跡かもとおもうが、ほとんど同じ色味に染まりあがってくるのでさすがだなあと思うことも多い。
同じものを同じにつくるというのは、何か一つでも要素が変わると極端に難しい話になってくる。今のように、スポット的なものづくりが多くなってくると過去につくったものとは背景が変わってしまっていることがあり、自分の推測なんかを信じて一番正しいと思う組み合わせで作ってみるしかない。織物も織った加工前の糸の色と加工後の糸の色では違うのは当たり前で、それがどう見えるかは想像で加工前にどの糸を使うかなどを決める。林与のなかで、染料が廃番になったとかで廃番にしてしまった色もあったりで、近い色で代用するしかないことも多いけど、答えが本当に正しく出るかどうかは、整経している時も織っているときも加工に出すときも胃がキーとなる思いの時がある。一つ色がブレてしまえば1か月とかの仕事がやり直しもある。加工から上がってきて結果が正しいかどうか分かるのである。
今は本当に、先染めのチェック柄などは減ってしまっているけども、麻の先染めというのは本当に希少なものになってしまった感がある。縦も横も色が同じなら同じ糸を使えるのかというと一般的にリネンの場合にはイエス、ラミーの場合にはノーである。ラミーの場合は毛羽が多いので強い糊をつけておく必要があり、強い糊のついた糸というのは横糸に使うには不向きなので、横糸は無加工(無糊)の糸を使うのが正解なのである。リネンも番手やロットによっては、いろいろと前処理的なことをしてから織ることもあったり、レピアでおったり、それが難しければシャトルで織ったり、その時々に応じて、正解を見つけるしかない。織れないときには、調子の良い織機に経糸を載せ替えて織ることも多い。
林与には30台くらいの織機があるけども、その設定はどの台も異なっていて、縦本数が違ったり、高密度用だったり、定番ストールに特化した織機だったり、いつどの規格の注文が入っても機を載せ替えることなく、調整を掛けることなく、織ることができるようにしてある。一つ一つの台を一つの織物規格に特化させているような感じ。普通は同じ規格の織物なのでうまく織れることが多いが、織れないときもあってその時は糸の問題や糊付けの問題を疑ったりすることができる。少ない人数でいろんな規格の生地に対応するためには、いろんな縦本数に特化した織機をたくさん持っていることが得策だろうと思う。
30台織機があっても、そのうち動いているのは5台から6台くらいで、順番に縦をつないだりして準備も並行しながら5台とか6台を動かして行く、遊牧民のように仕事に応じて使う織機が変わってゆく。1年経つと同じお客様の同じ仕事をいただくことも多いので、1年に1回しか動かない織機もあったりするが、1年ぶりでもちゃんと動いてくれるんで、昔の織機ってすごいなあと思う。