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リネンや麻を織る日々をつづっています。

リネン日記

中国

2021年04月19日

昨日の午後は、ゆっくりと話ができるということで日曜日にお越しいただいた名古屋からのお客様。中国のブランドの企画を担当されていて、私も昔、接点があって実際に生地を使ってもらっていたブランドだったので、最近は、コロナでどうされているのだろうかと気には掛かっていたけども、こういう形で再び接点が生まれるとは不思議なご縁である。

その方も中国のブランドの中で、特色のあるそのブランドのものづくりにあこがれてそのブランドで働かれているそうで、今の中国のものづくりの中でもしっかりとしたテイストをもった欧米などの海外展開を主軸においたブランド。

中国は国外への観光などが難しく、中国国内での消費が順調で中国国内でも高級ブランドへの注目が高いという。上海などは東京よりもすでに地代や賃貸などが高く、物価にしても日本的な品質を求めると日本の2倍くらいの値段が普通であるという。

日本の昭和の高度成長期を思わせるような局面にあるのだろう。実は、中国の中というよりも世界でも最高級の素材を生み出しているのが今叩かれているウィーグルの人々なのだが、野麦峠と同じような背景があるように思う。

大手が使うBCIコットンをオーガニックコットンと呼ぶかは別にして、貧しい人たちが生きるために働ける環境を与えるとそれが悪いことのように言われがちで、叩いてばかりでは貧しい人たちは仕事もなく飢えて死にゆくしかないのであるが、それが正しいことのように自分が仕事やお金を与えて救う苦労もしないひとが批判するのは簡単できれいだけども、確実に仕事もなく飢えて貧しい子供たちも死んでゆく。

大手のつかうBCIコットンをオーガニックコットンと呼ぶことや機械化したことがオーガニックコットン?の手で積む価値を下げて、オーガニックコットン本来の価値を損ねてしまい、本来なら都市部のサラリーマンたちよりも収入がよかったのに、マスマーケティングが看板だけを利用して、本来の手摘みなどの作業をしている人たちの収入を機械化が奪ってゆく。なぜか、手摘みのような作業が過酷だから駄目のようなことにいわれ機械化が正しいことのようにいわれて、貧しいものが生きてゆくすべを許さない目線が貧しい人たちの地道な労働を評価しないあたりに通じる。

食べ物に困らない裕福な人たちというのはウィーグルの人たちが貧しいことを見下してしまっているのではないのかと思うが、世界最高級のものを生み出せる力というのは、日本で言うと伝統工芸士以上に優れた人たちであって、ゆがんだ眼をもって見下してはならないといえる。

実はそういう人たちの存在こそが脅威であり、給料を払って救う気持ちがない人が叩いていたりする。貧しい人たちが飢えて死んでゆくのをがんばって働いて、公務員や大卒以上の給料を得ることをよしとしない人たちがいて、野麦峠も叩かれた。プロジェクトXの徹夜は美談なんだけども、貧しい人がそれを超えるようなことをやると脅威で身分制度が崩壊することを危惧する働きたくない層が多いのではないか思ったりもする。


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