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リネンや麻を織る日々をつづっています。

リネン日記

ゼロから生み出すための覚悟

2022年05月26日

みちのくあかね会さんの現場をみせていただいて感じたのが女性ばかりの現場であるということで手の世界から生み出されていくのだけども、仕事の厳しさというかものごとにたいしての覚悟みたいなものをもっておられるのを設備などをみても感じる。手紡の糸から生みされる世界なので仕事が面倒だとかそういう今時の感覚がなく、仕事というのは大変で当たり前でそれを乗り越えてやっていけるから存在感が強くあると思う。

染色の設備、手紡の設備、カーダー、綛上げ機、整経機、織機や織機周辺の道具なども当たり前にいろいろ、使っておられるものだけでなく、使っておられないようなものまでも持っておられて、仕事をつくるための環境作りからで、まさに自分たちがゼロから仕事を生み出して行くための準備から。それも大きな設備じゃなくって自分たちが成り立たせられるような範囲での努力みたいなものがすごくあって、そういうのが作られるものにも生きているような気がする。

一人一人の覚悟みたいなものが今どきのサラリーマン的な職人というようなレベルを超えていたりもするのが、私も業としてやっていながらも痛切に感じる日本の職人の世界というのが損得勘定とかサラリーマン感覚とどれほど違いがあるのかで、どの方とお話をしても作業を見ても覚悟があって正しくできて当たり前が普通な堅気な世界。織るための糸から生み出す地道な手仕事の世界を感じ共感するところがあって、繊維の世界にあこがれをもつ誰もがそういうのを支えたい気持ちにもなるのが普通に当り前。

林与が自分が撚糸機を移設して動くようにできたなら、もし譲っていただいてお困りのことがあっていままでやっておられたことが難しくなるとかなら自分ができることなら今までやっておられたことが難しいというなら私が動いて撚糸して数年の間でもうまく移行ができるように支えられたらなあと思っていたりもする。移設というのは費用も掛かるし、今までやってきたことができなくなったりもするから本当に大変なことだろうと私自身がいろいろと織機の入れ替えなども経験して思う。

日本の宝みたいな注目を浴びるような存在であったとしてもその存続というのは日々の地道な作業の継続で俗化しない感覚で存続をみたいな、昭和とかじゃなく昭和の人たちが引き継いだような自分たちが食べていくため自分の労力を仕事に注ぎ込む覚悟を感じるのが、みちのくあかね会さんの存在であり活動なんだろうと思う。自分たちが働いて成り立たせてゆく覚悟みたいなものが今時的に俗化しないで残っておられて日本の繊維産業を支える内職や手仕事そのものの世界。林与の布を買うよりも、みちのくあかね会さんは移設のためにクラウドファンディングなどにも動かれておられかおられたそうで、日本の繊維業界に思いを下さるみなさまのご支援ご援助をお願いしたい。


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