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リネンや麻を織る日々をつづっています。

リネン日記

紋紙屋さん

2010年08月11日

今日は、午後から京都の紋紙屋さんに行きました。弊社担当の方のほか、会長さまがおられ、ご無沙汰してますということで、近況報告を兼ねた仕事以外での長話をさせていただきました。京都の町屋を改造した会社はいつ行かせていただいてもステキだなあと思います。明日からはお盆休みということです。

紋紙の紙は、日本の業者さんが製造の継続が難しくなって来たということで、スイスからの輸入紙に戻ったそうです。日本国内での一級のものというのは段々と手に入りにくくなり始めています。海外のものと国内のものを比べると国内のもののほうが品質が一定で供給も安定しているという要素が今まであったのですが、それ自体を維持するのが難しくなり、海外のものにシフトして行かざる終えないところに差し掛かっているものと思います。自分が品質を信じて何十年も安定して使い続けてきたものを変えることは、自分自身の品質を守れなくなるのではないかという危惧すら伴います。

紋紙屋さんにしても、スイスの紙だからといって特別に評価する訳はなく、日本の今までの安定した製品と比べて、どの程度まで許容の範囲なのかを確かめられながらご自身での判断をもたれております。リネン糸の場合と同じく、何か問題があれば、結果として、今までの紙の特性を熟知している私自身も、そのスイスの紙の問題点があるなし判断に加わらせていただくことになってきます。

糸や織物云々だけでなく、織機のことや織機の部品、修理、ジャガード織機の紋紙の品質面での話なども知識を持っておくことが布づくりしていく上では大事だったりいたします。そういうのって経営者っぽくなく、職人っぽいと思うんです。価値観の違うところでのものづくりを生み出すのは、そういう知識の裏づけではないかと思います。

会社に帰ったら、加工工場から反物が上がってきていました。一部は盆明けになるとの連絡があったとのことです。何日も掛けて織って加工から上がるのを待っているので、加工から上がってくる商品を見るのは待ち遠しい気分なのです。


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