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リネンや麻を織る日々をつづっています。

リネン日記

上布

2024年06月01日

昔から日本でなじみのあるのがシルクと麻で、シルクは高級なイメージがあるのになぜ上布とは呼ばれないかというのは、布という言葉が麻織物を指すからで、シルクのことは織物にしても絹と呼んでいた。だから上布というと上等の麻織物を指す。

着物というのは反物をほとんど使い切るような形で作られる。反物の幅というのは、基本が一尺(37.5cm)程度X10mほどだけども、それは昔の日本人のサイズで、今の時代の日本人の体は昔の人よりも一回り大きいので、幅も広くまた1匹の長さも11mから12mくらいないと足りない感じ。

林与が昔の手織りの高機が倉庫に残っていても活用しないのは、本当にガタイが大きすぎて扱いが大変なのとまた、織幅の問題もあって、加工して巾37cmに仕上がると小柄の人しかその反物を着物として活用することができないという問題がある。着物は耳まで捨てないで使うので仕上がり幅というのはすごく大事。

動画で見たのだけども、昔は、ハリスツイードも着物の巾で手織りで織っていたようで、ジャケットにするのにあの幅で織ったものを使うというのは贅沢な話に思える。日本でも着物の反物から洋服に仕上げておられるブランドさんもあったりして、海外向けには非常に人気のようだ、贅沢な使い方。また、古着の着物を洋服に仕立て直すのも人気で、そういう良い素材をリサイクルして洋服に仕手実用的に使えるというのは、着物のままでしまっておくより、家宝のように大枚はたいて買われ大事に残してこられた着物を、世代を超えてそのお孫さんなどが洋服として着たり、バックとして使ったりができるのは処分してしまうより、よい方法だなあと思う。オーダーメイドで一回勝負で洋服にしあげないといけないからがら洋服を縫製してつくる人の力量が問われる。


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