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リネンや麻を織る日々をつづっています。

リネン日記

すごい話

2025年03月23日

アパレルにいるひとでも実際のことを知らない人がほとんどで、消費者のもつような幻想の世界ですごいことをやってるからお金儲けができていると思っている人が多いけども、そんな謳いありえないやん、大量に流して安くて一番すごいことみたいな。

麻業界では北アイルランドの紡績が途絶えて20年たって1990年代半ばには、昔に産業に従事していた人が語り部プロジェクト。それでも安価なアイリッシュリネン糸が東日本を中心に出回ってていて、まさに熊本のアサリと同じ様な、糸商が探しても絶対に手に入りもしないものが、麻に詳しくない素人の機屋さんほど湯水のように生産されて、そのアイリッシュリネンの糸を供給されている大手さんが、林与のアイリッシュリネンプロジェクトをみて、これ本当ですかと、アイリッシュリネンの真実を知ったみたいな笑い話。アイリッシュリネンが手に入らないことも知らずに、アイリッシュリネンの糸を販売されていたという、大手ほどそういうのが熊本のアサリと同じで、中国紡績というと売れないから、北アイルランドで紡績したという幻想で百貨店でも普通に流れていて、百貨店も百貨店ブランドの多くも、アイリッシュリネンを謳いに、アサリ問題と同じアイリッシュリネン問題。

その糸を紡績している中国の紡績工場の人も、インターテキスタイル上海で、林与のアイリッシュリネンプロジェクトを見て、アイリッシュリネンなんてないよと林与にいう、これは40年前に北アイルランドで紡績された糸ですよと、そういう紡績工場の方でも手にしたこともないアイリッシュリネン糸を今大事に残しておいて織ったものだというのを伝える。中国の紡績工場の方たちも正直で、そういう偽装というのは日本の大手がやって、百貨店や百貨店ブランドまで謳いながら、結局消費者が特別なものとして高いお金を出すのは、有明海の国産あさりが取れないのに、日本シェアの8割とかと同じ構造。消費者や、百貨店や、百貨店ブランドはちょろい感覚が蔓延しすぎていて、林与が展示会でアイリッシュリネンの当たり前の話を伝えると、アイリッシュリネン糸を販売してる糸の会社の社員の方がこれ本当ですかと驚かれている。

北アイルランドでリネン糸がまだ紡績されていると思って、中国で紡績していてもバレないと思ってやってしまってたのだろうけども、大手というのはその程度で、百貨店も消費者も、百貨店ブランドも、手に入りもしないものの謳いを信じてしまって、関西の麻関係の糸商さんというのは、あたりまえにそういうのプロとしてどこの国の紡績工場で紡績された糸なのかとかまで当たり前に説明もできる。

よく、業者さんが、林与にどこの国の糸ですかと聞かれて、中国ですとかチュニジアですと答えるとがっかりされるけども、そういうの聞いてがっかりされるのはほんと素人で、麻の業界とは関わらないほうが良いだろうと思う。ベルギーの糸にしても、高品位な60番80番は中国紡績の糸で、60番くらいの紬糸もエジプト原料じゃないかと思うツヤの無い黄色い色。そのベルギーの糸の会社も中国とエジプトにフラックス工場を持つ会社。その会社の糸を販売している人でもそういうの知らないのが普通で、ベルギーの糸、コルトレイクの糸といわれていても、業界のプロならそういう裏の現実を当たり前に分かっていて、業界的には普通の現実。


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