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リネンや麻を織る日々をつづっています。

リネン日記

年度末です

2011年03月04日

染色工場と加工工場に問い合わせました。まだまだ、この春夏ものの本番が動いているときなので、一杯の状態が続いておられるようで待たねばならないこともいた仕方のないところです。午後から組合に行きまして、年度末に向けての決算のための計算を行いました。夕方くらいまでかかったのですが、帰りには、組合事務局であまっていましたテレビビデオとパソコンを預かって帰りました。日本では、まだ、使えるものがゴミの時代です。私自身も、若かりしころなら、パソコンをばらしてパーツを取り出して自分で大事に取っておくとかがんばれたのですが…。林与もがんばりたい気持ちは今もあるのですが、無料回収にでも出すしかありません。

昔の人は、自生している苧や大麻から繊維を取り、績んで糸を作りました。今の日本人の7代、8代前までは、当時は農家がほとんどだったと思うのですが、そういうのがどの家でも内職的に当たり前に行われていたといいます。自分で糸から作ることが出来たのが江戸時代の人々で、今の林与にしましても、作業のごとにたくさんの残糸がゴミとなり捨てるようなことですので、昔の人からすれば、1Mの糸にしてももったいないでとっておいたのだろうから、林与にしましても、もったいないの度合いがまだまだ足りないんだろうなあと感じます。

午後からは、H TOKYOさんからも伊勢丹さんのご案件でお電話いただきました。ちょうど、林与のほうもH TOKYOさんにはお願いしたいことなどありまして、バレンタインまではハンカチ業界はお忙しいといわれていましたのでハンカチの縫製などもお願いしまして春に向けてサイトでも林与の生地で作ったハンカチをいろいろとならべられたらと考えております。スタジオGALAの小林良一氏も、この3月の終わりころに日本橋の三越伊勢丹さんでイベントを開催されるそうで林与のリネン生地を使ったものもシリーズのなかに検討くださっているとの予定です。3月の後半ころは東京コレクションの時期で参加メゾンの皆様のショーをいくつか拝見するほか、リネン教室の上島佳代子先生とリネンチームの皆様とお食事させていただく予定で楽しみにしています。

まだまだ、滋賀県は寒い日が続いていますが、3月の後半だと桜が咲いているのかもと期待をしております。リネンショップなどのお店の店頭もリネンのアイテムに切り替わっているころだと思いますので、日ごろお世話になっているショップさんなどにもお邪魔させていただこうと計画しています。リネンの好きな方はハンドメイド系の方が多いのでお話しさせていただいていても気持ちもほのぼのすることが多いです。私のほうがいつもバタバタしすぎてて、バタバタしながらも毎日毎日ものづくりをしているのではありますが、時間ができたらじっくりと林与らしい布つくりに取り組みたいなあと、そんなときに幸せなのが、自分の会社の中にその力があるということです。

近江湖東の産地を見ていましても、加工工場、染色工場、糊付工場さんなど70歳くらいの社長や会長さんがまだまだ現役で現場で立ち回って動いておられます。技術や知識を持っておられるだけでなく、会社や社員を支える気持ちをもって戦後の波の激しい時代を乗り越えられてこられましたので、社員がいなくても日曜日などに工場にお願いする糸などを届けると一人当たり前に体を動かして働いておられます。職人たちを厳しく指導できるだけの資質はそういうところから生まれてくるのだと思います。


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