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リネンや麻を織る日々をつづっています。

リネン日記

マス見本

2011年06月21日

今日は、念を押してカット不可の要返却で貸し出して見本のいくつかがカットされて戻ってきました。ものを流すときにやはり価格の話をしっかりして本当に買っていただけるものだけを見ていただくのが一番で、自分自身でものを流していくことの重要性再認識するような出来事です。

林与の布から林与のものであることをなくしてしまうと価値は落ちてしまいます。麻業界の歴史のたどれる布であることが大事で、それがノーブランドになってしまうのであれば、海外の安価なものとの比較になるだけで、オリジナルであることが消えてしまう意味のなさなのです。

価格で勝負する布という世界もあるかもしれませんが、わざわざ日本で作るようなものは価格を下げて流そうとすると海外のものに近づいていくだけのものづくりで、ものを作る力すらも海外に負けてしまいます。ものづくりをする人間が価値を感じないといけないですし、使われる方に、うまくその価値が伝わらないといけないのです。気持ちが離れてしまいますので、出来上がったものは単にものの世界になります。

林与の布が他の布と比べて何倍も高いのにご評価をいただくのも、ひとつの布がどうこうではなく、トータルとして林与のコンセプトこそが大事ですので、それが崩れてしまうと林与が作る意味すらもなくなります。今のファストブランド的なものづくりとはまったく逆のスタイルですので、よく驚かれることもありますが、時代に流されない昔ながらのものづくりの価値観を守る厳しさではあります。


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