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リネンや麻を織る日々をつづっています。

リネン日記

染め出し

2011年06月28日

今日は、リネンの色糸の染め出しを行いました。今回の分は全部で20色以上あって、林与のカラーからいい感じの色をリネンの色として作ろうとしています。織物の色というのは、カジュアルカラーが一番リネンでも売りやすいのですが、実際に麻やリネンに合うのはワビサビの色じゃあないかと思うのです。特にオンリーワンなデザインのものを作るときには、わざわざ色を微妙にして自分好みの色の糸を作ります。

サンプルカラーを作るというのは、無料ではなく逆に高い費用が発生するのですが、オリジナルにこだわられるブランドさんなんかはそれを覚悟で色出しを行われます。色出しも一回勝負でよいなら簡単だったりします。色ブレを考える必要がないからです。見本に近い色を布という状態で再現しないといけないというのは非常に厳しいことが多いのです。特に多色使いの先染めとなると、ひとつの色のブレが案外気になるものです。

自分のつくりたいリネンをつくるのは本当に贅沢な世界だと思います。今回のリネン糸も、贅沢に120番手クラスと140番手クラスを染めてみました。リネンの細番手の先染の世界ってすごく珍しいのでインパクトがあるものなんですよ。染まってくるのが楽しみなだけでなく、それを使うのがまた楽しみです。そしてそれが加工からあがってきて、また、製品になっていくと色華やかな細番手のリネンの世界が生み出されます。

日本的なリネンを作ろうとするときに、糸が細いというだけでなく、日本人の色柄に対する感性なんかも、日本人である林与が吹き込めたらと思うのです。


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