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リネンや麻を織る日々をつづっています。

リネン日記

鬼ヤンマ

2011年08月30日

今日は朝からお客様で新しいものづくりのための企画などを進行中で、四国の会社の方なのですが弊社までお越しくださいました。お話なんかしていても今の日本の織物業界というのは昔と比べると無理な部分でのものづくりが当たり前になってしまっていて、それが普通にできていると思われて高く評価されないのでだめなんだろうと思います。

お客様とも綿麻ではできても、麻100%では難しい問題の話をしていたのですが、そういう違いというのはなかなか理解してもらえないものです。そのために糸から織るのに手配をしていかないとならないようなケースも増えてはいます。

あと興味深いお話だったのがブランド化についてのところで、ブランド化していくためには、厳しい壁みたいな制約を設けることが、ブランドの価値を高めるのには大事だということらしいです。聞いただけでよいものだと思ってもらえるようなものでないと、ブランド化しても普通との違いを打ち出すのは難しいのだと思います。

今日、お越しいただいたお客様は家は田んぼをされているそうで、今、刈り取り前に近づいてきた稲穂を眺められながら、仕事とは違う部分での人生のスタイルのようなものもお聞きしまして、人の良さというのが伝わってまいります。守らないといけない世界みたいなものを持っておられるところがあり、そういうのが仕事にも出てきてよいものができるのではないかと思うのです。

夜7時ころに車で走っていても外の温度は30度、まだまだ残暑が続いていますね。でも、工場の外で鬼ヤンマが飛んでいるのを見ました。秋だなあと思ったのと、10年以上も見かけたことのない鬼ヤンマがまだ残っているのにびっくりもしました。季節のある国ほど服飾文化が栄える傾向にあると思います。着るものが大事というのは、人の体を外の冷たさ暑さから守ってくれるという本当に基本的なありがたみに対する価値観から生まれてくるのだということで、季節感を消すのではなく、そういう部分を評価していくことが自然ではないかと思うのです。


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